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第10話 それは彼女ではない

「碧央! 聞いてる?」


 名前も覚えていない彼女が話の途中で聞いてくる。

碧央は、大学の中庭のベンチで彼女と隣同士座っていた。

廊下を1人歩く結愛を追いかけていた。


「なに? 何か言った?」


「碧央は、私の話全然聞いてないよね!?

 もう付き合いきれない」


 頬を平手打ちされた。大事にしなかった代償だ。


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