誰も知らない知られちゃいけない悪の組織の秘密基地、予算が渋いのか雰囲気づくりなのか全体的に薄暗いその基地の一角に配置されたとある部屋。
その一室の中央はまるでドーナツのような円形かつ中央部が空白になったテーブルが配置されており、ドーナツ型テーブルの中にある空間にはめまぐるしく映像が切り替わる立体映像が映し出されている。
その立体映像以外には照明らしい照明が見当たらない薄暗い一室の中、円卓じみたドーナツテーブルについている様々な風体をした、まがまがしい空気を隠そうしない面々には物々しい雰囲気が立ち込め、どこか諦観を含んだ昏く淀んだ空気で満ちている。
彼らが諦観を含み今にも壊死しそうな視線を向ける先にある立体映像……。
その映像では一人の魔法少女が様々な怪人、怪獣を拳や投擲物でしばき倒す光景が映っていた。
映像の中で魔法少女が戦う相手は目まぐるしく切り替わっていき、やがては工業地区を蹂躙する大怪獣を翻弄する映像へと切り替わる。
その映像全てに共通している事は、主に移されている魔法少女は全て同一人物であるという事だけであった。
「おのれ、マジカルゴリラ……まさか大怪獣アジラすらも打破するとは」
「複数の魔法少女と力を合わせていたとはいえ、やはり我らの世界征服にあやつは大きな障害となっておりますな」
映像の中でマジカルゴリラと称された魔法少女が縦横無尽なやり方で、工業地帯で暴れている大怪獣を相手に立ちまわっている映像が映っている。
どうやらこの映像は、彼らが会議しているう今日から約一か月ほど前に海から現れた大怪獣と魔法少女達との戦いを撮影した映像らしい。
「なぁ、大怪獣アジラとか言っているけど……あんな化け物ウチの組織作ってたか?」
「いや、アレはうちじゃなくて自然発生大怪獣だな」
「なんだよ、大幹部殿普通に自分達の手柄みたいに言ってんじゃねえか」
一方、会議室の末席にいる戦闘員たちが小声でそんな事を話しているが、幹部たちの耳に届いたらただでは済まない内容でありつつも幸いなことに彼らの耳には届かなかったようだ。
戦闘員たちがひそひそ話している間にも、悪の組織の幹部たちの会議は進んでいく。
「最近……確か一週間ほど前に違う組織の怪人がマジカルゴリラに倒されていたな?」
「ええ、死霊怪人ドクロームが倒されているようです。何やらマジカルゴリラの正体を掴んだとも言われておりますが、その情報を持ち帰る前に爆裂四散して虹になったようです」
「ああ、あいつか……陰気でいけ好かない怪人だから死んでも惜しくないが、どうせ死ぬなら正体の情報をこっちにも流してから死ねばいいのに」
話題に上がったドクロ怪人の映像はないらしく、ドクロ怪人についての情報のみがスクリーンに映し出されているが、幹部達は違う組織の怪人と言うのもあってか辛辣な物言いである。
「しかし、マジカルゴリラ……あやつはどうやって倒せばよいのだ」
「遠距離から仕留めようにも即座に距離を詰められ、近距離型の怪人は防御力も回避も関係なくマジカルパンチで消し飛ばされますからね」
「あのゴリラ、もはや破壊の化身だろ」
「噂によりますと死霊怪人ドクロームを爆砕した際何かパワーアップしたのか、必殺技としてマジカルメガトンパンチなるものも使い始めたそうですよ」
「あのドクロ野郎碌なことしねえな、死ねばいいのに」
「もう死んでおります」
ついでに悪口を言われるマジカルゴリラ、じゃなくて正式名称マジカルウララ。
尚彼ら悪の組織の面々は、マジカルウララは自称している名前であり正式名称がマジカルゴリラと思い込んでいる。ややこしい話である。
更に眠れるゴリラを叩き起こしたとしか思えない、すでにこの世から物理的にフェードアウトしているドクロ怪人に対して怨嗟の声が上がるが、誰もフォローする悪の幹部はいない。
悪の道にも情けや友情があるにはあるが、それはそれとして要らん事をして自分達に迷惑をかけるアホをフォローする優しさは不要らしい。
「その話、この私めにお任せ頂けませんか?」
悪の組織の幹部たちが頭を抱えるなか、重苦しい空気に包まれた部屋の中に良く徹る男の声が響く。
幹部達とついでに部屋に控えている戦闘員たちがそちらへ目を向けると、勢いよく会議室の扉をあけ放って一人の男が部屋へと自信に満ちた足取りで入ってきた。
その男は胸元が大きく開いた気取った衣服に身を包んでおり、幹部達へ挨拶をする前に手で前髪を気障っぽい仕草でかき上げる。
「貴様は……淫魔怪人インキュバス、任せろも何も貴様は戦闘能力ないだろう」
部屋に我が物顔で足を踏み入れてきた幹部でもない怪人に、円卓に就く高級幹部が忌々しそうな視線を向けながら呟く。
だが幹部が辛辣な物言いになるもの致し方無いと言えよう、この怪人は女性をたぶらかし意のままに操る事に特化している。
女性を魅了する誘惑フェロモンを放つ能力も持っているが魔法少女には効果が薄く、最近も彼氏が欲しいと嘆いていると界隈で評判の魔法少女……シューティングスターを誘惑しようと任務についていたが、フェロモンが欠片も通じず色々騒動があった末に逃げ帰った負の実績を持っていた。
故にこそ幹部は辛辣な物言いの中に若干の優しさを込めてインキュバスに止めておけと言う、他所の組織の怪人がヘマして爆裂四散するようなら無様なその姿を指差しながら笑えば良いが……自分の所の怪人が爆裂四散する様はあまり見たくないのが人情というものだ。
「無論策も無しに言っているわけではありませぬ、あのマジカルゴリラ……あのような粗暴で野蛮な娘など、男慣れしていないに決まっております」
「お、おう?」
お前、つい最近同じ事言って失敗しとったやんけ。とツッコミそうになりつつも幹部は淫魔怪人の言葉の先を促す。
ちなみに余談であるが、魔法少女シューティングスターはインキュバスの正体に気付くまでは我が世の春が来たとばかりに浮かれ、周囲に彼氏ができたと大はしゃぎしていた。
だが彼女の友人達は総出で幼児体型のお前をレディ扱いする男なんて怪しいと、年齢イコール彼氏いない歴な喪女シューティングスターを必死に説得、彼氏を信じたいが長年の友人の説得を聞き入れた喪女が彼氏(インキュバス)を問い詰めた事で正体がバレたなどと言う愉快な経緯が存在する。
その際乙女の純情を弄ばれた喪女が、鬼神と見紛うレベルで大暴れをしたのは言うまでもない。
閑話休題(まぁ、そんな事はおいといて)
「フェロモンが通じないとしても、この私の甘いマスクと言葉があればあのようなゴリラ。手玉に取る事など容易いに決まっております」
それでは色よい報告をご期待下さいませ、などと言い残しつつ幹部の出撃可否を聞く間もなく淫魔怪人は言いたい放題言葉を並べ立てた後、部屋から出ていく。
そんな怪人の背中を見送りつつ、残された幹部達は互いに顔を見合わせて口を開いた。
「……どう思う?」
「いやぁ、無理では?」
「なんなら問答無用とばかりに、ワンパンで仕留められそう」
口々に淫魔怪人が成功するかどうか話し合うが、誰も彼の成功を信じる幹部はいなかった。
そして彼らの懸念は、まぁ、会議から三日後ぐらいにその通りの結果となる。
それは平和なとある平日の放課後時。
麗が友人である明美や乙女を連れ、郊外にある自然公園のクレープ屋へ足を運んでいた時の事である。
その日も麗達は家の者に半ば監視されている状況では買い食いし辛い、屋台のクレープを味わっている時の事である。
「ウララ、怪人が近くに出現したようじゃ。備えよ!」
「なんですって?!」
友達と一緒にいる時は顔を出さないようにしているコンコンが、緊急事態であることを告げるかのように麗が肩から下げている鞄から少しだけ顔を出すと、麗に怪人出現の報告をする。
その内容に麗は驚きながら小声で叫ぶという器用な行動をすると、何やら急に慌て始めた友人の麗に怪訝な視線を向ける。
「急に慌て始めて、何か忘れ物したのかしら?」
「麗さん、大丈夫ですか?」
「だ、だいじょうぶですわ!ちょっとだけ席を外しますけどすぐに避難できるようにしてくださいまし!」
クレープを買い食いしながらも上品な空気を一切崩す事のない乙女が訝しそうに視線を向け、麗の事情を少しだけ理解している明美は心から心配そうな声をかける。
そんな二人を欺く事に若干の心苦しさを感じつつも、友人と日常を守る為に麗は淑女らしからぬ脚力で変身するために人目のないところへ全力で駆け出して行った。
「変な麗、避難とかどうとか……でもあの子直感と言うか、野生の勘って言うのかしら?そう言うの鋭いし備えておいた方が良さそうねぇ」
「ええ、麗さんが言うなら間違いないですわ」
「貴女、常々思ってはいたけどあの子を結構全肯定するわよねぇ……」
今の所平和ではあるけど、クレープも食べ終えた事だし周囲の人が避難を始めた時には誘導ぐらいは出来るように備えておこう、そう二人が考えた時。
「これはこれは麗しいお嬢さん、少しばかりこの私めに貴女達を愛でる栄誉を頂けませんか?」
明美と乙女の二人に、歯が浮くような気障ったらしい言葉が投げかけられる。
乙女は引っ込み思案で男性に対して免疫が余りない明美を庇うように、声を投げかけてきた相手から明美をかばう様に立ち位置を変えながら不躾な言葉を投げかけてきた相手を睨みながら口を開く。
「ちょっと、ワタクシ達は今それどころではありませんの。また今度にしてくださいまし」
「そう邪険にされると私のハートは鋭利な刃で切り刻まれてしまいますよ、それに貴女みたいな美しい方がそんな目をしないで下さい」
鬱陶しそうに自身を睨んでくる女性に対し、胸元が大きく開いた服装をした天上の美貌と言っても差し支えない風防をした男は涼しい表情のまま肩を竦ませておどけて見せる。
そして、乙女が振り払う前に彼女の手を取ると蠱惑的なその瞳で乙女の瞳を覗き込む。
一瞬万華鏡のように輝いたその瞳に乙女は魅入られたようにその体を硬直させ、次の瞬間頬が紅潮していくと共に今まで一度も感じた事のない胸の高まりを感じていく。
「あ、あなた一体なんですの!?」
見知らぬ妖しい男にとられた手を振りほどこうとしたのに、自身の体が拒否しているかのように振り解けない状況に乙女は恐怖しながらも、段々と目の前の男に身を委ねていきたい錯覚に陥ってしまう。
そして乙女はそのまま湧き上がる気持ちに身を任せて男へ身を委ねようとした時、後ろから強く引っ張られて我を取り戻す。
「乙女さん!」
「……ハッ?!あ、ありがとうございます。明美さん」
背中に庇っていた友人の働きかけで我に返った乙女は友人に感謝の意を述べながら、妖しい男を両手ではねのけようとするが、乙女の両腕は華奢な妖しい男をはねのける事は出来なかった。
ソレは乙女がまだ男の術中にあるという事に外ならず、気丈で気高くあろうとしているとはいえ少女には抗いがたい麻薬にも似た邪悪な魅力を男が持っている証明と言えよう。
「そちらの女性も美しい、気高い白百合のようだ」
「っ!触れないで下さい!」
「おお、怖い怖い」
片腕で乙女の体を抱き寄せながら、明美にもその手を伸ばす妖しい男。
彼の正体は淫魔怪人インキュバス、魔法少女に最近負けが込んでいるとはいえ女性に対して特攻ともいえる特性を持つ危険な怪人である。
そして彼の腕が、怪人の魅力によって逃げる事もままならない明美の体へ触れそうになった、その時。
「マジカルパンチ!!」
「あべし!?」
世間一般の価値観では絶世の美男子と言える淫魔怪人の甘いマスクに、爆速で戻ってきた魔法少女マジカルゴリラの鉄拳が突き刺さった。
その衝撃によって淫魔怪人は断末魔じみた悲鳴を上げて乙女達から手を離し、鉄拳を叩き込まれた衝撃によって回転しながら吹き飛んでいき、地面に叩きつけられる。
戦車砲並と揶揄される事があるマジカルゴリラ、じゃなくてマジカルウララの鉄拳を自慢の顔面に叩き込まれた淫魔怪人であるも……この一撃で絶命してなかったのか、怪人はよろめきながら立ち上がる。
鉄拳を叩き込まれたその自慢のイケメンフェイスは見るも無残に、昔のカートゥーンのように顔面が陥没していたが怪人は風船を膨らませるように顔を膨らませて顔を直すと、鼻血を垂らし目に涙を浮かべながらマジカルゴリラに指を突き付けて叫ぶ。
「き、貴様ぁ?!それでも魔法少女というか女か!こんなイケメンの顔面に躊躇せず拳を叩き込むとか性根までゴリラになっているのではないか?!」
「ぶち殺しますわよ?」
「どうしよう、怪人の方が正論言っているように聞こえるのである」
イケメン怪人の物言いに青筋を浮かべながらドスの利いた声を出すゴリラ、一方彼女のマスコットの片割れであるロンロンはイケメン怪人の物言いに思わずうなずき同意を示していた。
ちなみにコンコンは、いや女の敵に容赦は無用じゃろと思いつつも自分までそんな事言い出すと場の収拾がつかないと思い沈黙している。
「人を指さしてゴリラとか失礼極まりないですわね!マジカルパンチ!!」
「たわばぁ?!」
そして淫魔怪人の痛切な叫びはマジカルウララの逆鱗に見事に触れており、ゴリラ怒りの鉄拳は再度淫魔怪人の顔面へと叩き込まれる。
今度は威力が増しているのか、叩き込まれた衝撃によって地面に叩きつけられた後そのままの勢いで三回ぐらい淫魔怪人の体はバウンドした。
流石に二連続で顔面に致死級の鉄拳を叩き込まれた淫魔怪人が立ち直るのに苦慮する中、マジカルウララは腕を組んで淫魔怪人を睨むと、腹立たしそうに言葉を紡ぐ。
「第一その外見に自信を持っているようですけども、そんなヒョロヒョロした紐みたいな体でわたくしを口説こうなんて百万光年早いのですわ!」
びしぃ、とイケメン怪人を指さして叫ぶマジカルゴリラ。
ちなみに指さされたイケメン怪人の方も決して貧相な体と言うわけではなく、男性モデル並には引き締まった体躯をしている。
「な、なんだと!?」
「男ならぶっとい丸太を軽々と担げるぐらいのモリモリマッチョメンになってから出直してくださいまし!!」
「……どうしましょう明美さん、ワタクシ魔法少女の方の趣味が理解できませんわぁ」
「落ち着いてください乙女さん、私も同じ気持ちです」
マジカルゴリラの言葉に淫魔怪人は再度顔を復旧させながら、魔法少女が言い放った男の趣味が理解できないとばかりに目を見開く。
何のかんの言って魔法少女シューテイングスターに正体がバレるまでは、彼女をメロメロにさせられる自身の外見に自信を持っていた淫魔怪人であったが、マジカルウララの言葉にそのプライドはボロボロになっていた。
ちなみにマジカルウララの背後に庇われている乙女と明美は、マジカルウララの男の趣味にドン引きしている。
明美に至ってはマジカルウララの正体を知っているだけに衝撃が倍増しているのは言うまでもない。
余談だがウララの男の趣味はコマンドーなシュワちゃん、もしくはランボーなスタローン。
妥協してトップガンなトムさんらしい。
「一般的なこの時代の女子が求める男子の趣味から見事なまでに逸脱しておるのう」
「いつ聞いてもドン引きな趣味なのである」
「やかましいですわ!!」
なお彼女の男の趣味は友人である二人にドン引きされるように、マスコット達からもあんまり評価がよろしくないのは言うまでもない。
好き放題言ってくるマスコットに対しウララは激しく怒鳴りながらも、大事な友人に手を出そうとした不埒な淫魔怪人にとどめをさすべく拳を握りしめる。
「と言うわけで、男を磨いて出直してあそばせ!マジカルパンチ!!」
「ぐ、ぐわーーーーーー!?」
呆然としていた淫魔怪人の体にマジカルゴリラの鉄拳が突き刺さり、イケメン怪人は断末魔の叫びを上げながら爆発。
しかし、魔法少女シューティングスターから逃げ切った生命力と生き汚さは伊達ではなかったようで、激しく吹き飛ばされた後ボロボロになった姿で郊外の自然公園の茂みに墜落。
「ぐ、ぅぅぅ……あ、あのゴリラめ。この私の美を理解しないとは……」
満身創痍といった風体で何とか茂みから這い出、自身をぶっ飛ばしたマジカルゴリラへの呪詛を呟くイケメン怪人。
だがしかし、彼の心は今までにはない高鳴りを感じていた。
ソレは生命の危機を何とか脱した動悸もあるかもしれない、だがしかしそれ以上に……。
「しかし、マジカルゴリラ……野生の美しさ、粗野ながらもそこにある美とはまさにこの事か……」
イケメン怪人は絵になる仕草で自身の胸に手を当てながら、恍惚とした表情で呟く。
どうやらマジカルゴリラ、じゃなくてマジカルウララの鉄拳によって彼の思考回路と本能はなんか致命的にぶっ壊れてしまったらしい。
「マジカルゴリラ、私はいつか君を手に入れて見せる……!」
清々しい青空を見上げながら、拳を握りしめて心に誓うイケメン怪人。
不幸な事に誰もこの場に彼に対してツッコミを入れる人物はいないのであった。
そして後日の話となるが。
自然公園のクレープ屋さんに、甘いマスクのイケメンがバイトとして働き始めた事が話題になる。
そのクレープ屋さんを常々訪れてはクレープを味わう麗も彼の接客を受ける事になるのだが、マジカルウララこと麗はその店員がイケメン怪人その人だとは欠片も気付く事はなかったらしい。
【マスコット達による解説劇場~悪の組織について~】
「コンコンと」
「ロンロンの」
「「マスコット解説劇場―」」
「そんなわけでクレープを味わいながら始まった解説劇場、6回目なのである」
「お主それで三つ目じゃろうが、あんまり間食すると夕餉が入らなくなるぞ?」
「甘いものは別腹なのである、ともあれ今回は悪の組織について解説するのである」
「悪の組織なぁ、アレも大量に湧いては消えてを繰り返す連中よなぁ」
「春先に出てくる暴走族とかそのぐらい生まれては消えてを繰り返す、儚い存在であるなー」
「基本的にアレじゃのう、悪の組織の連中って目的が違えどもやる事は現代社会に対して敵対行為をするところだけは一緒じゃの」
「規模がでかいのになるとダム爆破とか幼稚園バスジャック、大規模なハッキング障害とかまでやらかしているのであるなー」
「まぁ中には確定申告と納税をした上で、魔法少女との戦いを興行にするような酔狂な悪の組織もいるみたいじゃが……」
「それもはや悪の組織じゃなくて、プロレスのヒール団体とかそういうのだと我輩は思うのである」
「今回、淫魔怪人とやらを送り込んできた組織なんて割と前から活動しておる組織じゃな」
「そうなのであるか?」
「うむ、そして大体いつも良い所まで作戦が進んでは魔法少女達に阻止されておる」
「なんかすごく、タイムでボカンしている感じなのであるな」
「びっくりどっきりメカ的な代物もしょっちゅう出ておるらしいぞ」
「なんか粛清する時は、お仕置きだべぇ~とか言ってそうなのである」