『はーい! 四人目の脱落者の紹介だよー! 今回の脱落者は、ガウェイン卿もとい
軽薄なアナウンスが流れ、
今
ある程度は調べられたのと、純汰が限界を訴えたためだ。
(このガキの鬱陶しい魔女にまた色々言われんのも、面倒だからな)
「あの? お兄さん?」
「なんだ?」
少し躊躇してから純汰はゆっくりと口を開いた。
「あの……今、アナウンスされた方って……会ってます……よね?」
「あぁ、あの発情期野郎だな。それがどうした?」
何事でもないかのような景梧の口調に、純汰が思わず声を震わせ叫ぶ。
「会った人なんですよ!? 確かに、戦いの中ではありましたが! それでも!」
そんな純汰の言葉を遮り、景梧が告げた。
「で? 言いたいことはそれだけか? 会ったからなんだ? ガキ、てめぇは自分の命を奪おうとしてきた奴にお祈りなんてできんのか? ご冥福を~なんて心から思えると自信持って言えんのか? アイツは殺しにきた。確実にだ! いい加減あまっちょろいだけの考えはやめろ!」
今までにないほどの声量で言い放つ景梧の言葉に、純汰が怯えとともに涙を目に浮かべる。
「そ……れは……」
「いいか、ガキ。てめぇの想いは早々にして裏切られたわけだが……それでも、前に進まなきゃならん。死んだ連中達の分まで、主催の奴を殴ってやれ」
「……え?」
初めて見せた、景梧なりの励ましに純汰の表情が少し変わる。だが、景梧は気にすることなく次の行動に移ってしまった。
その背中を見つめる純汰の表情は……。
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「ここは……?」
純汰の声に反応することなく、景梧は先に進む。そこは、城の中だった。
(ふむ。広さの感覚がつかめねぇな……? こいつは一体どういう仕掛けだ?)
「あの、お兄さん……。ここ、なんか変じゃないですか?」
「……てめぇの思う変ってのは具体的になんだ」
問われた純汰は、少し戸惑いながら口を再度開く。
「広さが……なんと言いますか……。わからない? いや、把握できない……ような気がします」
「なるほど。
二人の間に沈黙が流れる。しばらく黙りながら歩いて……純汰が何か言いたげに口を開こうとした時だった。
「おや? あなた方は?」
声のした方向へ二人で警戒しつつ視線をやれば、そこには――今まで出会ってない円卓の騎士となった青年がいた。
彼は剣を抜くことなく、二人に問いかける。
「初めまして、わたしは
その問いに景梧が警戒心を緩めることなく答える。
「当然……不愉快だぜ?」
「そうですか。では……提案があります。この戦いを終わらせるために、協力しませんか?」