異世界【いせかい】

『こちらの世界』とは異なる世界。

　ダンウィッチ・ダンバースが生まれて育った世界のこと。

『こちらの世界』との違いは少ないものの、『魔法』という技術は完全に廃れている。

　二十世紀末に『支配者マスター』が『門』を開き、窮極きゅうきょくの存在に到いたったことで、『こちらの世界』と決定的な差が生じることになった。

『門』の向こう側からの浸食が起きている。

『支配者マスター』から世界を取り戻すために世界規模の戦争が続いている。

支配者【ますたー】

　異世界を支配している人物。窮極に到った人物。

　その人物を正確に知る者は少ない。

『門』を開いたことで異世界を危機的な状況に追い込んだ諸悪の根源とされる人物。窮極に到ったその人物は、『門』の向こう側にいる存在の『力』を持っている。

窮極【きゅうきょく】

『支配者マスター』が到達した地点。

　言葉の意味としては『突き詰める』の『究極』ではなく、『行き着くところまで行き着いた果て』の『窮極』。

　鳩原はとはら那覇なはは言葉として受け止めているが理解していない。ダンウィッチも正確には理解していないが、自分の使っている『極彩色の泡』がこ・れ・に由来するものであることは自覚している。

兵器【へいき】

『支配者マスター』が作り出した七人の子供たちのこと。

『レジスタンス』による襲撃時に七人のうち、三人が離反りはんしている。

レジスタンス【れじすたんす】

『支配者マスター』によって支配されている異世界で未だに戦い続けている叛逆者たち。

　離反した『兵器』の三人はレジスタンスによって引き取られて、それぞれに人間としての名前が与えられた。そのうちのひとりがダンウィッチ・ダンバースである。

航行者【とらべらー】

『支配者マスター』を殺すための計画のひとつ。

　そこに選ばれた七名のことを指す。

　この計画のために訓練を受けていたダンウィッチたち『元』兵器三人だったが、『支配者マスター』側の兵器四人によって『レジスタンス』は襲撃を受けた。

　その末に『レジスタンス』がどうなったのかわからない。

　ダンウィッチだけが渡航を果たす。