日課録
ミステリーサスペンス
2024年09月20日
公開日
30,014文字
連載中
【ゆるゆるサスペンスコメディ!】友人を亡くし喪失を抱えた俺は強制休暇中、とある物件の管理を命じられる。そこで出会ったのはチャラい感じに仕上がった旧友、丸眼鏡の怪しい店主、ドリンクスタンドの美少女、そして……あいつの幽霊?!(第一部:喫茶店の廃墟)
【モラトリアム×人外×出られない部屋=巨大感情の群像劇シリーズ!】
序 白亜の塔の小部屋
所属長曰く、俺は疲れているらしい。過重労働状態であると。
就業規則を読み上げられ、根拠を示される。
「……拠って、休暇を命じます。後の事は心配しないでいいから。それじゃあ」
対話を打ち切る合図に、目線を外される。
暗に退室を促されているわけだが、しかしこれ以上異議を申し立てても無駄だろう。
ここまでか。溜息を噛み潰して、俺は踵を返した。