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#51 ある美漢 第26話

 この私、篠崎有紀奈は消えつつあった……。


 どうして私がここにいるのかって……?


 安藤雅彦、氷川ヒカリ、加藤春昭、平野愛……。この四人の物語は終わって、新たな物語が始まることがなかったからよ……。仕方ないでしょ……。


 私は自分が死んだら負けだと思っていたけれど、この世界での私の敗北条件はもう一つあった事を失念していたわ……。甘く見ていた結果がこれとは、お笑いね……。


 まぁ、ここで私があーだこーだ言っても仕方ないんだけどね……。


 こういう時ってなんて言えばいいのかしら……?


『ここまでご覧いただき誠にありがとうございました』……とか?


 とりあえず、この物語はもうおしまいよ……。


 こちら側にいたのは、私とヨーコの二人だけ……。


 もしかしたら、私にはが足らなかったのかもしれないわね……。


 さて、見ても仕方ないけど、どうしても見たいならこの四人の物語が消える瞬間を見に行くといいわ……。


 それじゃあ、この物語の私は消えるとするわ……。サヨウナラ……。


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