僕、
二学期の始業式、あっという間に夏休みが終わってしまった悲しさはあるけど、それ以上に楽しい時間を過ごす事が出来た喜びの方が強かった。
結局、水族館へ行った後は毎週のように、
先輩達は恋人同士の邪魔をしたくないからと、僕と氷川さんの二人の方が良いって言ってくれていたけど、僕と氷川さんは四人で遊びたいと言って
ただ、先輩達も諦めたようでその後はゲームセンターとかショッピングモールとかカラオケとか、お金の少ない学生なりに色々な所へ遊びに出かけた。
時期が過ぎてしまっていたから、夏祭りに行けなかったのが少しだけ心残りだろうか。
夢のような楽しい時間だったから、嫌ではないけど教室に入ると現実に戻された気持ちになる。
「あら、安藤くんおはよう……。何だか気力が
自席に着く前に
「おはよう篠崎さん。夏休みは充実してたんだ。終わっちゃったのは残念だけど、これからは週末を楽しみに頑張る事にするよ」
「良い休みを過ごせたようね……」
篠崎さんが
「篠崎さんは夏休みはどうだったの? どこか出かけたり何かしたりした?」
「そうね……。凶器を持った悪の組織の
真面目な顔で話しているけど、所々《ところどころ》で笑うのを我慢しているのがわかった。
「篠崎さん、もう自分で言ってて笑いかけてるじゃん」
「そうね……。思い出し笑いよ……」
口元に手をかけて
「はーい、みんな席についてー」
その後も篠崎さんと雑談していると、担任の