「よぉ、待たせたのう」
水族館の
先に待ち合わせ場所に到着していた篠崎が、明らかに
「本当に待たされたわ、五分の遅刻よ……。教師にあるまじき行為ね……。このポンコツクソ
「仕方ないじゃろ、電車が少し
「待ち合わせってのはそういう可能性も
「つくづく真面目よのう……」
二人は何も言わずとも
「そういえば、前に水族館へ行くのは
「それに関しては私も想定外の状況なのよ……」
「ふむ。まぁよくわからぬが、それより今日は普通のTシャツとスカートなんじゃな。お主の大好きなゴスロリの服は着んのか?」
「あれは
「な、なんじゃ。別にワシは可愛い服なんぞ好きではないぞ!」
篠崎が
「
「……
政木が能力名を唱え、一瞬遅れて篠崎もそれに
次の瞬間、白い
尻尾は矢印の形をした薄い紙へと変化し、そのうち五本の矢印が背後にいた人物へ飛んでいき、両手両足と所持していた
そして、篠崎から放たれた赤い閃光を受け、十メートルほど離れた場所に居た数人の男性が意思を持たないゾンビのように
しかし、男性たちが身動きを止めたのは政木が
「来るのはわかっていたけど、意外と来るのが早かったわね……。それにしても、壁役の人間と少しだけ離れた瞬間だったから、私一人だったら危なかったかもしれないわね……」
「まぁ、
そういえば捕まえていたのだったと思い出したように篠崎と政木が振り返ると、そこには二人にとって見覚えのあるポニーテールの少女が、身動きが取れない状態で捕まっていた。