俺、
しばらくすると、待ち合わせ場所に来た雅彦が固まっている。そりゃ、勇気出してデートに誘って待ち合わせ場所に来たら、何故かおまけが二人も付いてたら
「えっと……。安藤くんごめんね……。私こうやって誰かとお出かけするのは初めてで……。それでどうしても勇気が出なかったから、ハルくんと部活でお世話になってる愛さんに付いてきてもらいたくて……」
ヒカリが説明をしているが、雅彦はまだ固まっている。固まっているというか、
「呼ばれたから仕方なく付いてきたが、別に俺はお前達の邪魔をするつもりはないし、お前達が歩いていく後ろについていくくらいのことしかしないから安心しろ」
流石に雅彦が気の毒だったから、少しだけフォローは入れておいた。
俺だって初めてのデートに誰かが付いてきたら、
「いやー、アタシもヒカリちゃんから連絡貰った時はびっくりしたけどさぁ。彼氏が出来た上にデートに誘われて、一緒に付いてきてってさぁ」
ヒカリから仲の良い先輩がいるとは聞いていたが、思った以上に明るい人というのが第一印象だった。
「お邪魔じゃないかなぁーなんて思ったけど、皆で行った方が楽しいしかなぁーって思ってねぇ」
たった今、感性がおかしい人だというのが第二印象になった。
最初から四人で遊ぶという約束ならともかく、初デートに付き添うのを楽しいと思える感性は、ある意味で
それに、元々雅彦との集合時間より少し早く集まって欲しいとヒカリに言われていたのだが、先輩が来たのは約束の時間から十五分くらい遅れていた。先輩だから何も言わなかったが、なかなか時間にルーズな人だ。
「改めて自己紹介するねぇ。三年C組出席番号三十番、
平野先輩は元気よく
「あの、平野先輩……。確かにヒカリはそう呼んでますけど、
「なんでよー。ヒカリちゃんはハルくんって呼んでるじゃんー。ケチかよー」
平野先輩がヒカリの肩を
「えっと……。じゃあ、せめて
「おっけー! 春昭くん! ヨロシクね!」
なんというか、一人だけ