僕、
「じゃあな二人とも、俺は行くからな。何かあったらまた呼んでくれ」
そう言って、手をヒラヒラさせながら加藤先輩は去っていった。
目の前にいるのは、目線を下にして暗い表情をした氷川さんだ。
別に見た目だけで氷川さんを好きになったわけではない。僕はこの人に対して、吸い込まれる運命的な何かを感じたんだ。
「あはは……。私のせいで、無駄な時間使わせちゃってごめんね……。ホントは聞かなくても、大体答えはわかっているんだけど……」
氷川さんは更に暗い表情をしていく。
違う……。僕はこの人にこんな顔をさせたいわけじゃない……。
「氷川さん、あなたの事を知った上で改めて言います! あなたの事が好きです! 付き合ってください!」
僕は吐きそうなくらい緊張したまま、氷川さんの眼を見て、叫ぶように告白した。
人生で二度目の告白。それも同じ相手に対して。
「えっ……?」
氷川さんはキョトンとした表情で固まっていた。
僕は僕で心臓のバクバクという音が、氷川さんに聞こえてしまうのではないかというくらい大きくなっていた。
きっと氷川さんは絶対に断られると思っていたんだろう。まさか、改めて告白されるとは思っていなかったという驚いた反応だった。
僕自身も心に決めていた内容ではあったけど、完全に勢い任せのストレートな告白だった。
「あぁ、えぇっと……。その――もちろん、氷川さんが良ければ……、ですけど……」
自分が選択する側になっていたからすっかり忘れていたけど、元々は氷川さんに
「――その、改めて聞くけど、私は男だよ……? それでも本当にいいの……?」
氷川さんは泣きそうな瞳でこちらを見てくる。
「僕は
「うぅ……」
僕は思っていたことを全部言い切った。これが僕の気持ちの全てだ……!
「ありがとう……安藤くん……。その……。こんな私で良ければ仲良くしてください……。付き合うのも含めて、これからよろしくお願いします……」
氷川さんは