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ユウリは
すると瞬時に
戦いは互角だった。ユウリたちは着実に有効打を加えていくが、
四つの竜頭が姿を現した。ユウリはもう一度
「GUAAAAAOOOOOO!」
竜頭が一斉に吠えた。刹那、全球面から粉体が出現。空中の全方位に一瞬にして拡散する。
「フィアナ、炭塵爆発だ! 空中の炭塵を風で吹き散らせ! そうすりゃ躱せる!」
叫んだユウリは「
離れたところではフィアナが回転していた。開いた蝶翼で風を生み、炭塵を吹き飛ばしている。
(ケリをつけてやる!)決意したユウリは「
炭塵の間に次々と黒い光線が発生。
ユウリは瞠目し視線を落とした。全身の各所が光線に貫かれている。
次の瞬間、そこを基転に激痛が走った。ユウリは膝を折り、その場に倒れた。
(……ぐっ、炭塵爆発──じゃあない? 何、が……)
混乱しつつも手を突き顔を起こした。少し先ではフィアナがうつ伏せから復帰しようとしていた。だが動きは弱々しい。ユウリ同様、謎の攻撃を食らったようだ。
「──尊き神の鳥! ひっく! 其が神りょ──神力を借り受け、我、汝に触れる! ぐすっ! 治して! 絶対っ! ルミラル様っ!」
少女の声がユウリの耳に届いた。涙混じりでぐちゃぐちゃな、悲痛そのものな声だった。
(ルカ?
思案していると、身体の痛みがすうっと引いていった。ユウリは立ち上がりフィアナを見やった。ルカは二人同時にかけたようで、フィアナも完全復活していた。
「ありがとな、ル──」礼を告げつつユウリはルカに向き直った。ルカは心の底から幸せそうに微笑み、くたりとその場に倒れていった。
「ルカっ!」ユウリは思わず叫んだ。シャウアとメイサが慌てた様で介抱を始める。
(くそっ! 俺のせいで!)ユウリは歯噛みしつつ
竜頭が咆哮した。黒い粉体が拡散する。「ユウリ! 退け!」遠くのシャウアから必死な声が飛んでくる
(退かない! 討つ!)高速思考したユウリは、風扇を構えた。極限の集中状態。周囲がスローになる。
風扇を大振りした。暴風が吹いた。黒粉が吹き飛んだ。
ユウリは駆けた。刹那、無数の黒粉間に光線が発生。
右前、真左、斜め上、真正面。光線は間断なく迫ってくる。
しかしユウリは最小限の動きで回避。前方の黒粉はほとんど除去したおかげで、ユウリを貫く軌道の光線は大幅に数を減らしていた。
左前方から光線が来た。ユウリはブリッジでやり過ごした。即座に直立姿勢に戻り、全力で地を蹴る。
竜頭の一つが火球を吐いた。ユウリは風扇を小振りにした。火球を捉え、斜め後ろに逸らす。
と同時に、「
ユウリは飛翔した。風扇と鳥翼で一気に加速し、竜頭に急接近する。
竜頭が眼前に来た。ユウリは
空中を行ったユウリはすたりと着地。すばやく振り返り、状況を確認した。
ユウリが叩いた竜頭が、ぐたりと表皮に体重を預けていた。動きは完全に止まっている。
「ユウリ!」フィアナの歓声が響いた。
(できた! できたぞ! できたんだ! 絶対に無理だと思ってた、風扇と
歓喜のユウリは