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無実の罪で投獄された悪役令嬢に転生しましたが、いつの間にかキャラ全員攻略して溺愛ルートを走っていたようです?
朱宮あめ
異世界恋愛ロマファン
2024年09月12日
公開日
16,615文字
連載中
【ネオページさま独占契約作品 * 毎週金曜日更新予定です】

公爵令嬢のローズマリーは、第一王子ロドルフの婚約者であった。
しかし、ロドルフは彗星のごとく現れた美貌の聖女、システィーナに心を奪われてしまう。
ロドルフはシスティーナを婚約者にするため、ローズマリーとの婚約を一方的に破棄。さらに、ロドルフに裏切られたローズマリーはシスティーナの暗殺未遂という身に覚えのない罪で投獄されてしまう。
無実の罪で投獄されたローズマリーは無実を訴えるが、街に広まった噂のせいで、ローズマリーを擁護する者は出なかった。

そして、ローズマリーは牢獄のなかで、自ら毒をあおって――死んだ。

これは、王国一の悪女と名高いローズマリー・ベリーズの終わりの物語であり、過労死寸前だった現代人、百瀬ことりの異世界再生の物語である。

プロローグ



 とある王国に、ローズマリー・ベリーズという少女がいた。

 公爵令嬢であった彼女は、王国の第一王子、ロドルフ・リカールの婚約者であった。

 しかし、ロドルフは彗星のごとく現れた美貌の聖女、システィーナ・ブラシェールにあっという間に心を奪われてしまう。

 システィーナと仲を深めたロドルフは、彼女を婚約者にするため、ローズマリーとの婚約を一方的に破棄する。

 突如として婚約者に裏切られたローズマリー。

 しかし、ローズマリーの悲劇はそれだけでは終わらなかった。

 聖女システィーナの暗殺未遂という身に覚えのない罪で、投獄されてしまったのだ。

 婚約破棄に暗殺未遂の嫌疑がかけられたローズマリー。

 裁判では無実だと泣いて訴えたものの、ローズマリーを擁護する者や同情する声はひとつも出なかった。

 それもそのはず。

 ローズマリーは、もともと平民だったのだ。

 あるときベリーズ公爵家の養子となり、公爵令嬢となったローズマリーは成り上がりにもかかわらず、公爵令嬢であることを鼻にかけていた。

 街ではすっかり、わがまま放題で災厄を呼ぶ迷惑令嬢だという噂が広まっていた。

 これまでローズマリーの傲慢な振る舞いにうんざりしていた周囲は、これでもう悪女の顔を見なくて済むと、投獄されたことを喜ぶ始末。


 そして、絶望したローズマリーは牢獄のなかで、自ら毒をあおって――死んだ。


 これは、王国一の悪女と名高いローズマリー・ベリーズの終わりの物語であり、過労死寸前だった百瀬ももせことりの始まりの物語である。



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