───ミステリウム魔法学園・校門前
ついさっきの出来事。
ルイ様がルーカスを抱きかかえ、医務室に向かわれるのを目撃した俺、アノール・マーティンは、ルイ様の生存を確認し、横にいる
魔物にやられた生徒らを、医務室に連れて行くやつらがちらほら見える中、俺たちは奇跡的に無傷で、魔力も体力もまだ残っている。
この包囲網をどう突破すればいいのか考えていると、次の瞬間。
魔物らが自爆をしていき、魂が1か所に集まると、炎を身に纏った魔物……。
いや、
「炎の魔神・イフリートか」
「イフリートですか?」
俺は
「あぁ。炎魔法を操る……。気をつけろ」
「はい」
俺たちは杖を構え、魔法を唱えた。
「
「……
互いに杖をそれぞれの固有魔法を示す剣に変え、イフリートに攻撃を開始した。
だが、イフリートの身体を貫通し、全く攻撃を食らっていない。
そして、イフリートは口から炎を吹き出し、
「
「まずい!!」
「!?」
攻撃を受けてしまった
俺は
防御魔法・
これは魔法強化週間にて、
こいつは、俺を呼んでいるのかもしれない。
俺も同じで、この状況を突破するには、こいつの助けが必要だ。
躊躇いもなく俺は、
「我が魂に答えよ!
毒々しい見た目に、紫色の羽根を羽ばたかせ、右手に頭蓋骨を持った何かが現れた。
「これが……
「
「これくらいなんともない。おかげで、魔力を吸収することができた」
そうか!
外傷にダメージは負うが、その分、魔力を回復することができる。
それなら、一気にここでイフリートを仕留めたい!
「ここで終わらせる!
俺は
すると
身動きできないイフリートは毒に侵され、声にならない悲鳴を上げている。
俺は弱っているイフリートに刃を振るった。イフリートの胴体を真っ二つに斬るが、俺の顔に向け炎を吹き出そうとした。
「ッツ!!」
もうおしまいかと思った矢先、蒼い炎がイフリートを包み、そのまま消滅していった。
後ろを振り向くと、剣を杖に戻した
「
「
そして、いつの間にか
───イフリートの消滅により、学園内を包囲していた魔物らは、1匹たりとも居なくなったのであった。