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第231話 カニ


目を覚ますと、僕はカニになっていた。



カフカの小説のようだが、本当の話だ。



ハサミは動くし、口を開けばあぶくが出る。



困った。実に困った。



ありがたいことに、こんな姿になっても家族は面倒を見てくれる。






もともとカニが大好きな家族なのだ。











茹でたり焼かれたり、刺身にされて、心底後悔したけれど。



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