彼女に訊きかれた。
私のどこが好き?
何をしている時の私が好き?
この手の会話は面倒くさいので、さっさと済ますようにしている。
僕は笑顔で彼女に近寄ると、その細い肩に手をやる。
笑顔を崩さないで、両手を少しずらす。
ああ、その表情の彼女が一番好きだ。
もっとよくしようと、さらに両手に力を込める。