目が覚めたとき、わしが見た光景は……おそろしい、実におそろしいものだった……
この世の終わりのように
わしはすぐに、テオドラキアのことが頭をよぎった――
「テオドラキア、テオドラキアは……!」
施設内を探し回って、ようやく見つけた……ある小さな
「テオドラキア! テオドラキア、しっかり! いったい何が――」
すると彼女は静かに、その目を開いた。
「……あ……あ……キョウ……ゲツ……」
「そうだ、僕だ! しっかりするんだ、テオドラキア! いったい何が、何があった!?」
おぼつかない口ぶりで、テオドラキアはしゃべり出した。
「……実験は……失敗……キョウ……ゲツ……」
「なん、だって……失敗……どういうことだ……?」
「……魔王……桜……の……力……は……想像……以上……だが……」
「だが、何だ、テオドラキア……?」
すると、ああ……
「だが、わたしは、あきらめない……決して……
「あ、ああ……まさか、君は……いや、
「そう、
「……あ……あ……」
「今回の実験は失敗した……だが、次こそは必ず……あの力を、魔王桜の力を、わが手に……ミスター・キョウゲツ……
「わあああああっ!」
わしは逃げた――
どこをどう走ったのか、それすらも覚えていないほど……
だが、わしの耳には、ずっと……あの悪魔の
(『第62話 死と誕生』)