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あとがきにかえて

『整骨院の診療代を経費にしよう』──そんな不純な動機で書き始めた整骨院ミステリ〈ぎゃらん堂へようこそ〉、お楽しみいただけたでしょうか?

 実際には、自身が体験した『患者さんの色々な話が一見脈絡無く耳に入ってきて、実は繋がってる事がある』のが面白かったんです。近所の人が集まってるからそういうケースは結構あって、これってハリイ・ケメルマンの『九マイルは遠すぎる』みたいなお話が出来るんじゃないか?──それが構想のキッカケでした。最初のろくろ首はまさにそんなテイストですが、それを書き終わった途端に登場人物達が主張してきて、気付けば連作の構想が一気に浮かびました。ですから二作目以降、様々パターンを変えながら、ラストに向けて楽しんで書けましたね。

 ここではネタバレはしませんが、ラストまで読んでくださった方には最初からシリーズを通した仕掛けも楽しんでいただけたかと思います。それを踏まえて最後のクリスマス話になりますが、それも一応ずっと明示していたつもりです。というのもぎゃらん堂の名前の元になったヒデキの歌『ギャランドゥ』、その歌詞がある登場人物の心情をずっと示しておりまして……

 今作の続編があるかどうかとかまだ何も決めてませんが、怪しいミステリーは書き続けてまいります。それではまた、そんな変格ミステリをご提供できるよう頑張りますので、よろしくお願いします。


         ユッキー(本島幸久)

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