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ありふれた異能バトルに紅茶を添えて
しゃーく
現代ファンタジー異能バトル
2024年08月27日
公開日
3,961文字
連載中
 カルマ 
それは、概念を操れる他に、何かを使役し、何かと契約することが出来る異能の総称
カルマは罪であり、発現方法は人を殺めるか、異能力者の心臓を喰らうこと

そんなカルマを持った小さな小さな喫茶店
その名も喫茶店ユウゲン

紅茶が仄かに香り、従業員やお客さんの笑顔が絶えないこの喫茶店には、
何でも屋と言う裏の顔が存在し、従業員は皆、総じてカルマを持っていた

そんな喫茶店兼何でも屋を営む彼ら
そこに、とある者から1件の依頼を承る

その依頼が、運命の歯車を廻すとは知らずに──

第1話[ 依頼 ]

〜??サイド〜


??「……今回の依頼者が言う……カルマ使うやつがボスの殺人集団はここか」


虫の音が鳴る森の奥、午前2時半

風がなびく森の中で、俺はとある廃工場の前に立ちスマホを見ながら、通達された場所がここで合っているかを確認する、何回も地図と辺りとこの廃工場を見合わせ、どうやら場所はここで合っているようだと確信する


??「……さて、どんなヤツが居るかな」


ボスがどんなカルマを持っているか気になる半分、「さっさと片付けよ」と帰りたいという気持ちが脳みそを支配する、どっちにしても、ここに留まる理由は無い、俺は廃工場の扉をギィーと言う音を立てながらゆっくりと開けると


下っ端A「あ゙?なんだテメェ、何もんだ?」

下っ端B「チッんだよ、俺たちの取っておきの場所に土足で踏入やがって」


広々とした空間の中には男が5人ほどいた、中央に大柄な男、左右両方に2人の男が大きな荷物の上に座っていた、俺は黒のフードを脱ぎ、白と黒の混じった髪をなびかせながら言葉を発する


??「よォ、クソみてぇなお前らの命を刈り取りにきた死神だよ」


風が鳴くように激しくなる

月明かりが隙間から俺を照らす

俺は右腕を前に出し、そして


俺の"カルマ"を呼ぶ


??「来い、""」


途端、俺の右の掌前から赤黒い稲光が発生し

空間の亀裂からツルギが顕現する


ボス「あ゙ぁ゙?なんだぁそれ……」


俺のカルマを見て、ボスは奇っ怪なモノを見たような反応をする、そしてそのまま「おい、やっちまえ!」と下っ端達に怒鳴りながら言うと、下っ端達は俺の方へと走ってくる


??「行くぞ


タナトスを手に握りしめ、俺は無数の下っ端どもに向かって駆け出した、考える隙すら許さず、一閃ごとに鋭い斬撃が閃く、首筋を断ち、体を切り裂いていく俺の動きは、まる で死神が舞うかのごとく無慈悲で、 容赦がない、下っ端たちの処理は、たった4秒程で終わり、タナトスを小さく振り血を落とす


ボス「っなんだお前!?」

??「あ?俺?」


ボスはギロリと俺を睨みながら、何かカルマを解放したのか、手からはヘドロが溢れ出ていっている


??「……そうだな、どうせここで、教えてやるよ」

ボス「ッ!調子乗るなよクソガキがァ……!」


ヤツの手からヘドロが暴発しているように溢れてくるが俺は、そんなヤツにはものともせず話を続けヤツへと歩んでいく


澪音「俺の名前は雨音あまね 澪音レイン





澪音「喫茶店のだよ」






ボス「……そうかそうか……!」

ボス「どうでもいいな!ここで死ぬのはお前なんだからなぁクソガキィ!!!!」


ボス「!!!!!!」


その瞬間、ヤツの掌から泥の塊が猛然と飛び出す、もし当たれば、肉体を抉り取るほどの威力だ、しかし当たらなければ、無駄な攻撃に過ぎない、俺は反射的に急旋回を繰り返し、ヤツに迫る、壁を蹴り上げ、瞬時に背後へ滑り込み、そして、冷たい刃を首筋に押し当て、「終わり」と低く響く声でボスに告げる


それにしても、どうにも驚く程呆気なく背後を取れた、ボスは背後を取られたのが相当驚いたのか手から出てきていた泥が止まり、カタカタと体を揺らしているよう


ボス「た!助けてくれ!お願いだ!金でもなんでもやる!だから!」


今、コイツの生殺与奪の権は俺に委ねられている、まぁ、殺るには殺るがな、依頼はコイツの惨殺だし、俺はそんな事を考えながら、ボスの耳に口を近く寄せる


澪音「……最後に教えてやる」






澪音「俺はクソガキじゃねぇ、もう"18"だ」


ガシュッ!

俺のタナトスはボスの首を掻っ切る

ブシャッと血がかかり、汚ぇと思いながらも

俺はボスの死体の写真を撮り、そのまま踏み締め、場を後にした


外に出ると、先程より月明かりが増したような気がし、風が更に鳴いているような気がした


澪音「お疲れ様、タナトス」


俺がタナトスに向かいそう言うと、

タナトスはシュゥッと塵となり消えていく


俺はスマホを開け、店長……有也ユウヤに「終わった、今から帰る」と1報入れると、有也から「お疲れさん、事故んなよ、お菓子あるからな?」と返信される、それに対し俺は、子供扱いされた事に少しムカつき「餓鬼じゃねぇんだから心配すんな、お菓子は要る」と少し怒りが孕んだ文を送り、そのまま月明かりを背に、黒塗りの車へと乗り込んだ

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