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第57話 崩壊するパーティー

【では、第二ラウンドと行きましょう!】


ベルセルクは大剣をクルクルと回しながら、こちらの方に向って歩いてくる


「くっ・・・木津ぅぅやるぞぉぉ!」


「・・え・・何?」


「木津ぅぅまだ敵は残ってんだぁぁ何時までも呆けてるな!」


「は、はいっ!申し訳ありません!」


木津は大剣を手に取り慌てて岩城さんの横に立つ・・・


『木津・・俺が囮になる・・・お前が仕留めろ・・』


「え?岩城さん!?」


「いくぞぉ!」


岩城さんと木津さんがベルセルクに向って突進する、しかし今度は岩城さんが正面から上段に斧を振りかぶりベルセルクに狙いを定める


「アックススマッシュ!!」


岩城さんはベルセルクの目の前でジャンプし思いっきり斧を振り下ろす・・・が


【温いですねぇ】


ベルセルクに手で斧を掴まれて阻まれる・・・「いまだぁぁ木津ぅぅ」


「うぉぉぉぉパワースマッシュ―!!」


がら空きになったベルセルクの胴をめがけて大剣を横に振り抜く


【なっ!?やられる!】


ベルセルクの表情に初めて余裕が消える













【なぁ~んてね】


右足で木津さんの大剣を払い上げると木津さんは大剣を手放し無防備になる、その手ぶらになって腕をベルセルクに捕まれる


【つかまえたぁぁぁ】



ベルセルクは木津さんを掴んだ腕を思いっきり後ろに引くと木津さんの身体が人形の様に振り回される


「がぁぁぁ腕がぁぁ」


そうしてまるでボールを投げる様に木津さんを投げ飛ばす


【ドガッ!】


坂野さんの横まで投げ飛ばされ床に叩きつけられ、グッタリする


「木津さん!!」


雫が駆け寄り木津さんの様子を見て驚愕する


「木津さんの、う、腕がぁぁ」


気絶している木津さんの利き腕は肩から引きちぎられて無残な状態になっていた


「蜂須賀ぁぁ坂野ぉぉ治癒だぁぁ!」


岩城さんがベルセルクの前で後ろの二人に指示を送る、二人が一緒に木津さんの治癒を行う為、詠唱を開始する


【させませんよ?】「がはっ!!」


ベルセルクは岩城さんを蹴り飛ばすと、治癒魔法を詠唱してる坂野さんと雫に向って突進してくる


「にげろぉぉ」


倒れ込みながら二人に声をかける岩城さん・・だが間に合うはずもなく


【消えなさい】「うがっ!!」


坂野さんはお腹を鋭い爪で貫かれ口から血を吐き出し前のめりに倒れる


「坂野さん!!」


【貴方も邪魔ですよ?】「!?」


ベルセルクは雫の身体を掴み自分の目線まで持ち上げる


「うぅぅぅぅぐぅぅ」


苦しみながらもなんとか脱出しようともがいている雫


「雫をはなせぇぇぇ」


五月はスタッフで雫を掴んでる腕を殴るが


【きゃはははは、痛い痛い・・・あ~あ痛い貴方も鬱陶しいですよ?】「きゃぁぁぁぁ」


ベルセルクは五月を足蹴にして引き離した


しかしその瞬間


「アックススマッシュ!!」


雫の捕まってる腕めがけて岩城さんが斧を叩きつける、岩城さんの撃ち込んだ渾身の一撃は僅かにベルセルクの腕の肉に食い込む


【っっつ!】


痛みに顔を歪ますベルセルクの腕が緩み雫が解放される


「おまえらぁぁ逃げろぉぉぉ」






岩城さんの雄たけびの様な命令を最後まで聞くことなく・・・


岩城さんの上半身と下半身は分断された・・・ベルセルクは両手剣を横に振り抜いた状態で牙を剥き激しく唸ってる






【グルルルル・・貴様等ぁ許さんぞぉぉぉ!】



今まさにパーティーは崩壊し五月と雫は絶対絶命のピンチを迎えてる





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