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第26話 進奪還作戦

進が協会の地下に収監された後、真理恵は結局1週間の出勤停止を言い渡された


そして今、星奈と由利の二人と進の事についてファミレスで相談をしている


「私達のせいね・・・馬鹿旦那の暴走をあの時止めてればこんな事にはならなかった・・」


何時もの自信に満ちてる星奈らしくなく今は肩を落として俯いてる、出されたコーヒーにも口を付けない


「今は進様をどうやって協会から助け出すかです」


協会のシスター風の制服から私服に着替えた真理恵は茶色いショートヘアーを耳に掛け目の前の二人に真剣な表情で訴える


「それに、進様に会えないと謝罪する事も出来ないでしょ?」


「確かにその通りだわ、星奈・・・落ち込んだり後悔したりする前に私らで出来る事をしましょう」


「由利・・・・・」


由利さんの言葉に頷く真理恵


「とにかく此処は腹ごしらえしましょ!流石に進君も食事くらいはしてるはずだから私らも今の内に力を付けとかないと!」


「アハハ、そうね・・ここは私らに奢らせて頂戴!あのクソ旦那の慰霊金をタンマリ貰ったから、真理恵さんへの謝罪も込めてね」


3人はそれぞれメニューを見て好きな物をオーダーした


暫くすると、頼んだ料理が運ばれてくる


「ところで、真理恵さんには何か策があるのかしら?」由利さんは和牛ステーキセット(400g)をペロリたいらげ今はパンケーキを切り分けながら話してる


「そうですね・・一つ考えはあります」ペペロンチーノ(タバスコたっぷり)を食べ終え今は食後のコーヒーを口に運びながら答える真理恵


「へぇ是非聞かせてもらいたいわね」お子様ランチを食べた後、デラックスパフェを頬張る星奈が真理恵に尋ねる


「協会の権威は絶大です、犯罪を犯したハンターを制圧する権限を行使する為に常にAランク級のハンターが複数人協会内で待機してます、力ずくで奪還しに行っても返り討ちに合うのは目に見えてます」


二人は厳しい表情で頷く・・・


「ですので、権威には権威で対抗しようと考えてます」


「ゴメン、話が見えないんだけどもっと具体的に説明してもらえる?」


真理恵は口元を手で隠し周囲を気にする様に二人に顔を近づけ、周囲に聞こえない様に説明する


「なるほど・・・確かに効果があるかも知れないわね・・」


「二人なら間違いなく進君の為に力を貸してくれると思うけど・・・」


「まず、この事を二人に伝える事から難題ね・・・」額に手を充てて悩む星奈さん


「とりあえず、ここに二人を呼ぶのは周囲のお客さんに迷惑が掛かりますので、場所を変えましょう」


そう言うと、星奈は会計に向かい真理恵は外で誰かに連絡している、由利も何処かにに電話していて真理恵に向かってOKのサインを送る







「真理恵さん?こんな所に呼び出して何かあったんですか?」


「私ら、すすむんの家に様子を見に行こうと思ってたんだけど?」


カラオケボックスの入り口から部屋に入って来たのは聖堂女学院の制服を着た五月と雫だった


「その事について、お二人にお話しと相談があります・・・まずは座ってお話しさせて下さい・・」


由利が二人から何を飲むのか聞いてフロントに電話をして飲み物が届くと真理恵の両サイドに星奈と座って五月と雫と対面になるように座る


「まずはお二人に進様の事を説明させて頂きます」


「進の?」


「進様は夕方、協会の支部に報告に来て頂いた際に協会内部の人間によって不当な罪を押し付けられて地下の収容施設に収監されました」


「はぁ?ふざけてるの?すすむんを収監?そんな事が私以外に許されると思ってるの?」


「雫は黙ってなさい!それより進が捕まってるって何で!?」


真理恵と星奈、由利は協会で起った事への経緯を有りのまま二人に伝えた、二人の表情から怒りの感情が見て取れたが暴発しそうな感情を押し殺し最後まで黙って話を聞いた


「私らの事は一先ず置いといて、すすむんの事ね早く助け出さないと取返しが付かなくなるわ」


「協会の人間がここまで腐って居たなんて・・・・」


二人に頭を下げてる真理恵さん


「協会の人間としてお二人のお怒りはごもっともです、ですが恥を忍んでお二人にお願いします!」


「お二人のご両親のお力添えを頂けないかというお願いです!」


「「・・・・・・・」」


「分かった・・・私お父さんに頼んでみる」


「私も、パパとママにお願いして来る」


そういうと二人は立ち上がって挨拶もそこそこに店を飛び出して行った


「真理恵さん、私達も伝手を当たって見ます」


由利達はそう言うと五月達に続いて店を後にした、真理恵は一人になった後で何処かに電話をする





「お爺様・・・真理恵です、ご無沙汰しております・・・実は折り入ってお願いが御座いまして・・・」









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