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第11話 進のスライム討伐・・・・やらかしました



自分が元の世界と酷似した異世界に転生してる事を認識てからずっと胸につっかえていた五月と雫への後ろめたい気持ちを払拭する為にすべてを話してその日は解散して、色んな事を考えながら自宅に帰った


久しぶりに湯船にお湯を張り考えを整理していた(この世界の龍道 進はどんな奴だったんだろ・・・出来たら会って話してみたかったな・・)


「ん?メッセージ?」


この世界でもスマホが主流だったが俺の世界のスマホと少し違ってて、昨日の五月と雫にアプリやメッセージの使い方を聞いて彼女らと番号とアドレスを交換した所だった


五月:【進、お父さんに相談したら明日の夜に協会の知り合いの人が特別に進の【タレント】を鑑定してくれるらしいからバイト終わりに一緒にいこう】


雫:【ああ、いいね私も一緒にいくよぉ~】


進:【分かったありがとうな五月】


五月:【これも私らの進に、早く戻って来てもらう為だしお礼は不要よ】


進:【それでもありがとう、俺がこの世界で何者なのかこれで分かるかな】



翌日、朝起きると


「・・・・あれ?ゲーム機どこにやった?あれ?・・おかしいな・・・」


昨日までテレビの前にあったはずのレトロゲーム機が見当たらない・・・思い当たる所を必死に探したが結局見つからないままバイトの時間が迫り


「仕方ない・・・・夜にもう一度探そう・・・はぁ~」


こんなに長い期間ドラゴンロードを遊んでない事は初めてなので、自分の日常ルーティンが守れず言いしれない不安な気持ちが日々大きくなっていた


「おはよう・・・五月、雫」


「あ、おはよう」「すすむん、おはようwって、なんか暗いわねぇ?」


「アハハ、大丈夫・・棚入れ始めるよ・・」


その日もスライムが店内に侵入してきたが「五月!俺に任せてくれ!」そういうと、前に先がダメになったモップの柄の部分を構えて思いっきりスライムに叩きつけた


「うぉりゃぁぁぁ」【ドガァァァン】


「・・・・・・・・・」


「ちょっちょっと!!何してんのよ!!ごほっごほっ」「なにこれ・・埃まみれじゃない・・・て、すすむん何したの!?」


俺が撃ち込んだモップの柄はスライムどころか店の床まで破壊して大きなクレーターができていた


「・・・・・・・・・」


唖然として固まってる俺に


「ど、どうするのこれ・・・店長まだ来てないけど・・・これじゃ・・お店営業できないよ・・・」


「と、とにかく!!すすむんは店長に連絡して、ここは私らが片付けるから!」


「え・・・え・・・」


「早く!!モタモタしない!!」


「は、はいぃぃぃ!」


俺は店長に店から電話を掛け説明すると電話口で慌てていた、その後直ぐに店長は顔を青くして店に駆け付けた


「な、なに・・これ・・何したらこんなになるの・・・」


大きなクレーターを前に力なく膝から崩れる店長に慌てて土下座する


「も、申し訳御座いません―――――!」


ガガガと壊れた人形の様にこちらを振り向いた店長の目には光が灯ってなかった


「りゅ―――う――――どぉ――――う――――くぅ――――ん」


店長の手のひらが赤く発光している


「ちょっと!店長!!魔法を町中で一般の人につかったらぁぁぁ!」


「すすむん逃げなさい!」


「我・我・我求めるは赤き炎・炎・炎・・・・・ファイアー!!!」


俺に向けて放たれた炎の玉は前に見たやつより大きいサイズだった、避けれないと思った俺は咄嗟に顔を守るために両腕をクロスして防御の姿勢を取る



【ドォォォォン】炎の玉は俺に直撃してその場で火柱が上がり俺の焼き尽くす


「す、すすむん!!」「五月!!治癒の準備を!!店長!あなた自分のしたこと分かってますよね!権限も無いのに人に向かって魔法で攻撃するのはれっきとした犯罪です!!」


「うるさい!うるさい!!これは自衛だぁぁぁこいつは、こいつはぁぁ!!」


「我求めるは猛き風の刃ぁぁぁぁ!ウインドカッタァァァ」今度は緑色に発光した店長の手の平から小さな風の刃が数個飛び出し炎で包まれている俺に撃ち込まれる


「我求めるは猛き風の刃、ウインドカッター!」五月は店長の撃ち込んだ風の刃めがけて同じ風の刃を放つが・・・「は、はずした!!進ぅぅ!」


炎の柱に吸収された風の刃はさらに炎を大きくして天井まで炎を巻き上げた・・・・


【火事です・火事です・火事です・火事です】


立ち上る炎に火災報知器が反応して店内のスプリンクラーが作動する


【シャァァァァァ】店内はスプリンクラーのまき散らす水で水浸しだ・・・しかし俺の周りの炎も鎮火してしていく


「す、すすむん!!我求めるは万物の癒し、神の神秘の光を我に、ハイヒール!!」雫の手のひらから淡い光が放たれ俺の方へ撃ち込まれる・・・が


「!?外れた!?てか動いてる!?」


スプリンクラーの水と周囲の熱による水蒸気の立ち上る中でユラユラと影が揺らめく中で徐々に俺の姿がハッキリとする


「は?うそでしょ・・無傷!?・・・服すら燃えてない・・・」


俺は自分の両手の平を開いて交互に見てみるが確かに火傷どころか煤すら付いてない、服もどこも焦げて無い


「ば、化け物・・・化け物ぉぉぉぉ」店長はずぶ濡れになりながら店から走って逃げて行った


キョトンとする俺の元に恐る恐る確認しにくる五月と雫


「す、進?そ、その・・平気なの?」


もう一度自分の体をキョロキョロと見渡して苦笑いすると


「なんと無いみたい(笑)」


「「・・・・・・・・」」五月と雫はお互いを見合って絶句するのだった・・・・

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