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絡まった糸

ふと…目が覚めるような感覚になる。目の前にはフードの男がいる。


「俺は一体…?」


フードをかぶっている人物が俺に何かしたのだろう。

記憶が…ごちゃ混ぜになり襲ってきた。


「これが…シナリオ?」


「なるほど…お前の能力はこう使うのか」


俺はさっき、能力を確かに使った。使った感覚がある。

そのすべてを無効化…もしくはすべて取り込まれたということになる。


「お前…本当に【企画者】なんだな」



「ああ。お前の能力とシナリオを見せてもらった。そのうえでお前に頼みがある」


フードは言った。


「俺と同じ革命軍に入らないか?」


「入るわけがないだろう」


俺は即答する。

だが…先ほどまであった面倒な感情は消え失せており冷静になることができた。


「それはなぜだ?俺とお前の目的は同じだろう?」


「悪いな、俺を革命軍に入れたいなら俺の部下が死ぬ前にスカウトするべきだったな」


俺はそう鼻で笑う。

するとフード男はしばらく考えたのち、そうかという。

その瞬間、意識が一瞬揺らぐ。


~~~~~~~~~~~~



「これがそその映像だ」


目の前にフードの男はいない。代わりにパソコンで映像を見せてくるレビアがいた。

その映像の内容を要約するとこうだ。


「治安維持局の統治法は間違っている。我々率いる革命軍は治安局に宣戦布告し【企画者】として、無法都市に新たな法を整備する…」


そして、治安維持局所属【白夜】を革命軍にスカウトするといった内容だった。


「無茶苦茶な能力だな…何が起こってるかさっぱりわからねぇ」


俺の言葉にレビアが首をかしげる。


「何かあったのか?」


「こっちの話だ」


俺の言葉にレビアは探るような視線を一瞬向けてくるが俺はそれを無視する。


「まぁ間違ってもお前は革命軍なんてもんには入るなよ」


ああ。入るつもりなんて、なかったさ。

俺はそう心の中でつぶやき幹部室を後にするのだった。

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