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第13話

結果から言えば私の計画はうまくいった。

前回のボス狩り配信を終えた私は配信ソフトのチャンネル登録者を見る。


「6000人か…そこそこじゃない?」


どうやら配信が切り抜かれボス狩り攻略チャートとしてバズっているらしい。そのうえ1v5のPK戦についても切り抜かれていた。はじめはネタ武器といわれる武器でワンピックを取りそこから狙撃銃で1発も外すことなく敵を蹂躙しているその戦闘っぷりも影響したらしく、界隈では縛りプレイだのハンデ戦だの言われている。


まぁそんなつもりはないんだけどな…


「まぁ何より大きいのは収益化が通ったことだけどね」


相変わらず真っ暗の部屋でモニターの光だけを浴びている生活。そんな私でも収入元ができたのは喜ばしい。


そしてもう一つ重要なことがあった。

ランキングボードに動きがあったのだ。


「私と同じ赤のカギを入手した人が出た…か」


赤のカギの入手方法についてはまだ出回っていないはずだ。だがこのタイミングで入手者が出たということは自力で見つけたのだろう。

私は例の商人からの申し出を断ったが今回カギを入手したプレイヤーがカギを売らない保証はない。

赤のカギの入手方法を配信を通して売ろうとしている私にとってそうなれば青のカギ取得に必要なⅽⅽを集めるのがかなり遅れてしまう。


「私に挑まれる略奪戦も減っちゃったし…」


PVP戦の配信を切り抜かれ拡散されたおかげで私に挑んでくるプレイヤーは減った。

だが反対に今回カギを手に入れたプレイヤーの強さは図られていない。

私よりも今回のプレイヤーに略奪戦を仕掛けたほうが可能性はあると考える人が多かったらしい。


青のカギの入手方法については出回っているためボス狩りはいま激戦になっている。

ⅽⅽを稼ぐならPVPをしたほうが手っ取り早くなってきていた。


「ランキング1位タイが2人…はやく青のカギを手に入れるためには配信頻度を増やすしかない。コンテンツはボス狩りよりも今はPVPのほうが増えそうだね」


冷静に分析しつつ私は2回目の配信をつける準備をするのだった。

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