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第2話

ログインをするとそこにはいつもの光景が広がっている。

ログインポイントと呼ばれる、各マップを代表するワープポイントから私のアバターは出現する。

前回私がログアウトした町は第14番惑星【メラ】、PVPが盛んにおこなわれる戦場の惑星だ。

そんな惑星の唯一の安全エリアであるログインポイントで私はマップを確認する。


「新しいマップは…出てない…けど27番惑星にプレイヤーの数が固まっている…」


27番惑星【ロード】…主にレース行われるサーキットの惑星で、車やバイク、ボートなど多くの乗り物でレースがおこなわれている。だが以前は参加するプレイヤーは少なく観戦と賭けが多かった。


「行ってみるかな」


【ロード】のワープポイントに転移をする。転移はワープポイントからワープポイントへのみアイテムを必要としないがそれ以外の場所からワープポイントに飛ぼうとすると【時空の歪み】というアイテムが必要になるため注意が必要だ。


「ここか…やはり人が多い」


ロード内チャットを見てみる。



ーーーーーーーーーーーー



「このレースだ」


「鍵を商品にしたレースがあるってよ」


「参加費無料だって」


「レース満員で入れないんだけど」


「スタートダッシュ勢は早いな」


「車かバイクの準備しとけ」


「中継がないらしいぞ」


「初見のままにしておきたいんだろ」


「毎回レース内容変わるとかある?」



ーーーーーーーーーーーー




「次のレースまでは2時間と少し…」


鍵が商品にある以上簡単にはクリアさせてくれなさそうだな。


だとすればチャットにある通り毎回レース内容が変わるか…それとも単純に難しいだけのレースなのか…


「どちらにせよスタートダッシュ勢の反応をチャットで拾うこと、そして今回届いたメールも見ておかなくちゃね」


メッセージ欄にあるメールの通知マーク。

いつも通りアプデ補填のボーナスアイテムってオチもある…けれどヒントがあるかもしれない。


ここから予約時間までの間。私の情報集めが始まるのだった。

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