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第6話 ぼちぼちお姫様と王様かな? えっマジすか!

「美味しかったね~」

「中々のお味でしたわね」

「うむ。デザートはもう少しというところじゃな」

「やっぱり異世界! お砂糖高いとか? お塩もありそうですの!」


 皆はガヤガヤと夕食の話題で盛り上がってるね。


 では、食器お片付けしてメイドさん? 呼びましょう。


 チリンチリンとベルを鳴らしてテーブルに向かう為振り返ると、カチャと真後ろで戸が開きました。


「お呼びでしょうか」


「早っ!」


 扉前に居たの? まだベル鳴らして半身返した所だよ!


「あっ。驚かせてしまった様ですね。このベルは魔道具となっておりまして、それも、ダンジョンの深層階での発見物です。貴重な魔道具になり古代魔法が刻印されているそうで、今は再現不可能とされている転移と言う魔法だそうです。このベルと対になるこちらのブローチなのですがベルが鳴らされると魔法が発動し、ベル側へ転移されます。」


 ほぉ、鑑定しちゃおう!


 呼び出しのベル:綺麗な音が鳴る


 へっ?


 彼氏に貰ったブローチ:彼氏が元彼女から盗んだブローチ


 おい! 全然魔道具違うやん! やっぱ部屋前に居たんやな、大事な話は小声でやるしかないな。


「すげー! 凄い物ですね! あっ、そうそう、夕食ご馳走さまでした!」


「「ご馳走さまでした!」」


「はい。では食器下げますね」


 メイドさん? は素早く食器を寄せ、部屋のすみに置いてあった台車ヘ乗せ部屋から出て行く。前に。


「そちらの3つの扉は、正面が寝室、左の手前がトイレ、その隣がお風呂になっております。右の入口はキッチンがついておりますので、もし何か必要な物がありましたらお呼び下さい。この後、明日の朝まではこちらのベルも機能停止されますのでご了承下さいませ、では」


 そう言ってメイドさんは出て行った。


「なるほどねぇ」


 と振り返ると、あら? 誰も居ない?


「きゃー! おっきいお風呂ぉ~!」

「これは大きいですね、皆で入れますね」

「ふむ! これは浮き輪が必要じゃと思うがどうじゃ?」

「浮き輪も欲しいですの! 水中メガネとシュノーケルも欲しいですの!」


 おい! それはどうかと思うぞ。


「ふむふむふむ、いかんな、錬金術では素材が足りんな、仕方がないのぉ、明日仕入れるかの」


 作るのね······。


「おおっ! キッチンも凄いよ! こっちこっち!」

「あら! そうですね、こちらは冷蔵庫? きちんと冷えてますわね、お風呂上がりの飲み物冷やしましょうか?」

「「賛成!」」


「おーい」


「ほぉ、これがコンロになるのか? ふむふむ、IHヒーターとよく似た感じじゃな」


「おーい」


「いい感じですの! 調味料もそこそこ揃ってますの! でもやっぱり塩、砂糖、後胡椒も少ないですの。みっちゃん、みっちゃん錬金術で増やせないですの?」


「おーい」


「なんじゃ? 増やすのか? ん~このままだと難しいの。塩なら海にでも行けばいくらでも増やせるが、砂糖、胡椒は原材料が無ければ、モドキしか作れんのぉ。しかも、身体に悪そうな素材から作るのでな、おすすめはせんの」


「おーい」


 泣くぞ······。


「そろそろ、対応しませんと泣いちゃいそうですよ勇大さん」


「仕方がないの、メイドになぞガン見しとるから悪いのじゃ」


「ごめんなさいですの、私は気が付かなかったけど、ごめんなさいですの」


「ユタさん、反省した?」


 はぁ~そうか、鑑定してたのをガン見してたって勘違いか······。


「あのね」


 ちょいちょいっと手招き小声で。


「さっきのベルの魔道具ってだけど偽物ね。ブローチも」


「「!」」


「普通のベルに、普通のブローチ、ずっと扉前で聞き耳立てていたみたい。後はお風呂に1つ盗聴用の魔道具、寝室はまだ、キッチンは無いけどドアが無いから部屋前から聞こえるかも。」


 皆少し青い顔をして、近寄ってきた。


「とりあえず、お風呂の潰すよ」


 コクコクコクコク


「良し、皆で入るフリして賑やかにしててくれる? そして何かの拍子にぶつかって壊したことにしちゃおう」


 コクコクコクコクと皆は頷いてくれた。


「では、Let's Go!!」


「よ~し! お風呂入っちゃうよ!」


「「おおー!」」


「1番乗りですの!」


 と葉月が小走りにお風呂へ向かう。


「なっ! 待つのじゃ!」


 三葉も後を追う。


「では、参りますよ」


 と、紗々に、右腕


「はいは~い! ユタさん行きますよぉ~」


 と、聖に、左腕


 まぁ、本当に一緒には入らないからいっか。


 ドナドナと、引きずられながらお風呂場ヘ。


「よ~し! 皆で脱いじゃお~!」


「「は~い♪」」


 俺はその声を聞きながら、浴槽の縁にある金色の置物みたいな物、鑑定!


 聞く耳ドール:おしゃべりドールとセットでの魔道具、声は、聞く耳からおしゃべりへの一方通行。これで間違いはないな。


 よし! では、そろそろ入ってきそうだから、スタンバイ······。


 ガラガラと戸を開ける音が。よし後ろを見ずに聞く耳ドールとにらめっこ。


「「よ~し! 綺麗になるぞー」」


 その声を聞いた瞬間に、聞く耳ドールを掴み、足元へ叩きつけた!


 パリン


 よし鑑定!


 壊れた聞く耳ドール:壊れています、修復不可


 よし! 振り向きながら声をかける。


「壊したよ! これでぇ~~~!」


 皆様裸でバスタオル装備······神体強化!


 シュ


「あっ逃げた」


「ヘタレですの」









 ヤバかった······何考えてんのやほんまに!


 おっちゃんまいるわほんま。


 まぁ、聖と、紗々ちゃんは小さい時お風呂入れてあげたけど保育園迄やもん!


 中学生にもなってほんまに、勘弁して欲しいわ全く。


 はぁ、転移はどうかなっと、ステータス!


 名前 ユタ Lv 1

 性別 ♂

 年齢 948

 状態 健康·(奴隷)

 職業 鍛冶士Lv 2(神鍛冶士Lv MAX)▼

 スキル

  古代魔法

   ●転移Lv MAX

   ●

  生活魔法Lv 1

  鑑定Lv 1(神眼)

  身体強化Lv 2(神体強化)

  アイテムボックスLv 1(無限収納)

  精神耐性完全耐性

 HP 3(測定不能)

 MP 3(測定不能)

 STR 3(測定不能)

 DEF 3(測定不能)

 AGL 3(測定不能)

 DEX 3(測定不能)

 MIND 3(測定不能)

 INT 3(測定不能)

 LUK 3(測定不能)

 装備

  サイズ自動調節の腕輪

   (生活魔法·アイテムボックス·(奴隷))


 OK! 習得してますな。ってか古代魔法、●転移の下にもも1つ●あるね······


 ポチっとな!


 ●ルーム

 とな? ポチっ!


 ●ルーム


 ふむ、わからないか? 修練しなきゃダメな感じかな? 名前的に部屋? 転移の次に来るから、お部屋を作る感じかな、異次元空間みたいなところに。


 まぁ、とりあえず置いておこう!


 転移さんドンっ!


 ●転移

 Lv 1~3 目視での転移が可能 自身と持ち非生物


 Lv 4~6 目視での転移が可能 自身と持ち非生物と1名の転移が可能


 Lv 7~9 以前行った場所ヘの転移が可能 自身と持ち非生物と10名迄の転移が可能


 Lv 10 以前行った場所ヘの転移が可能 人数制限無し


 Lv 20 同行者の行った場所ヘの転移が可能 人数制限無し 他者を自身が行った事のある場所への転移が可能 人数制限無し


 Lv 50(MAX) 世界地図にて転移場所を選べる、転移制限無し


 ほう! これはこれは良いではないか!

 ってかMAXってLv 50! Lv 10が最高とか言ってなかったか? まぁ、制限無くポイポイ転移出来るのはありがたいね。最悪パーティーメンバーだけでも連れて逃げられそうやし。


 とりあえずっと目視で部屋の端へ、ほいっと!


 パッ


「うおっ!」


 思わず声が


 イキナリ目前に壁はビックリやわ。


 方向変えれるかな? 目視で、ほいっと!


 パッ


「どわっ!」


 良し! 方向転換行けますな! 流石に背中が壁に付いてたらビックリするわ! 後は行ったこと有るキッチンへは、ほう! 頭にキッチンの映像が! これは便利やね。一応目視の延長みたいなもんか。


 よっしゃ! 転移!


 パッ


「成功!」


 これ慣れすぎると運動不足に成りそうやから、その辺は気を付けましょう! んで、MAXの地図はっと、うおっ!


 衛星写真みたいやん! ってか何処かわからん······えーっと、こういう時はナビなら、現在地の表示カモン!


『ナビゲーションを開始します』


『現在地を表示します』


『データを読み込み中しばらくお待ちください』


 ピコンッ


『正常に読み込み完了しました』


『現在地表示します』


 ピッ


 おお、ナビならって思ったら普通にナビやん! えっと、海に行きたいなぁ。綺麗な島で安全な所とか有ったら宜しくナビさん!


『検索完了地図表示します』


 ほう! 結構離れてるのかな?


『現地情報 時間は午前9時 気温25℃ 晴れ』


 何と! これは便利! 映像はっと、ほうほう何とも綺麗なハワイみたいな綺麗な海やね、行ったことはないが。


 まだ、出て来ないよな。1回行ってみよっと! 転移!


 パッ


「ううぉー! スゲー! ほんまに外や! っとあんまりゆっくりしたらまずいから帰りますか! えっと帰りはナビさんて、ここへの転移前に居た場所表示お願い!」


『表示します』


 よしよし、帰りますか転移場所を確認してOK! では転移!


 パッ


「よっしゃ! 完璧!」


 あれ······。


『お疲れ様です』


『これより再起動を開始します』


『意識が落ちますので楽な姿勢でお待ちください』


 えっ? 何? 再起動?


 わわわっ! とりあえずソファーへ!


『開始10秒前』


 タタタタタタ、ボスッ! 良し!


『開始します』


 間にあ っ た······。


 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


「はぁ、良いお湯だったよ~! あれ?」


「お先に頂きました」


「温泉かの? 肌がツルツルするのじゃ」


「楽しかったですの! やっぱり早く道具作ってなの!」


「寝ちゃってるね······」


「皆さんお静かにね」


「お疲れのようじゃな、ベットに連れてくかの」


「賛成~ですの!」


「しぃ~」


「ご免なさいですの」


 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 ん? 再起動終わったのかな?


『おはようございます正常に再起動完了しました』


 おお、そうなのね、ありがとうお疲れ様!


『これが私のナビとしての仕事ですのでお気になさらず』


 そうは言っても、助かるよ。


『ではそのお言葉お受け取りします』


 ······あれ?


『はい?』


 受け答え出来るの?


『はい神より勇大様の助けに成るようにと承っております』


 おうっ! えっと、これから宜しくお願いしますね。


『こちらこそ精一杯サポートしますね』


 ほう、ビックリだがこれは助かる。ってか、ソファーで気を失ったはず·····だけどベットにいるし! 皆いるし! どないしょ! そや! 転移ソファーへ! ほいっと!

 パッ


「ふいぃ~。ヤバかった? 手後れ?」


『昨晩は4人皆さんで勇大様を、ベットへお運びし、並び順をジャイケンで決めてお休みになりましたよ』


「では、一線は超えて無いよね?」


『はい、皆さんでお休みのキスをし、そのままお休みになりましたよ』


「ダメじゃん!」


『後、話はかわりますが、私と話す場合は声に出さない方が宜しいかと。独り言に聞こえますよ』


「なっ!」


 そうなんだ、了解。


 はぁ、よし、今何時?


『午前8時を少し回った所ですね、後、部屋近づく者が居ます』


 ほう、メイドさんかな? 転移の映像見るやつでドアの外見れるかな?


『可能です、ですが、よくその使い方思い付きましたね』


 昨日キッチンヘの転移練習の時ふと思ったんだよ。


『なるほど、良い使い方だと思います』


 後声とか音も聞こえると最高なんやけどね。


『ほう。それは良いですね。行えるか確認しておきますね。到着したようです』


 では確認! ふーん、入って来る感じじゃ無いね。


 ベルの魔道具モドキの準備かな?


『魔道具モドキですか?』


 そうそう昨日ナビさんに会う前にね······。


『そんな事があったのですね』


 この国が怪しいって思っているから色々調べて最終的にはとんずらかな。


『······おかしいですね』


 なにが?


『いえ、後で確認してみます』


 さてどうするかな、まっ、お腹空いたし朝御飯頼もうかな。


 扉に近づきベルを手取り鳴らす。


 チリンチリン


 カチャ


「おはようございます。お呼びでしょうか」


「おはようございます。朝御飯を、お願いしようと思いまして」


「わかりました。20分ほどお待ちいただけますか?」


「はい。大丈夫です、皆も起こしますので。食事の後の予定とかわかりますか?」


「本日は、王様との謁見がございます。その後は修練に向かうと思われますが」


「そっか、ありがとうございます。では、朝食お願いできますか」


「はいでは後ほど。失礼します」


 メイドさんは出て行った後、遠ざかって行った。


 んじゃ、寝坊助共を起こしますかね



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