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第6話「因果応報、というやつですよ」

 九頭竜村は都心からそれほど離れていない某C県の南東にある。


 本気を出せば東京から車で4時間もあれば着くだろう。決して悪い立地ではない。


 周囲を山々で囲まれ、少し行けば海もある。海の幸と山の幸が自慢で山の頂上にある神社からの眺めが絶景だ。そう、決して悪い場所ではないのだ。


 だが──言葉を選ばずに言ってしまえば、そんな『決して悪い場所ではない程度の田舎』なんてものは日本中に投げ売り状態で転がっている。


 人口50人、うち高齢者が48人という詰みっぷり。


 残されたわずかな若者も高校卒業と共にこの村を出て行くらしい。限界集落待ったなしだ。村としてまだ機能しているのは奇跡みたいなもので、20年後には確実に立ち行かなくなるだろうと、地方新聞の片隅に小さく取り上げられていた。


「神様の加護とやらも、過疎化には効果ありませんものね」


 そんな村に、わたくしは降り立った。


 車から降り、海から流れてくる風を全身に浴びる。山に囲まれた村の空気は都会よりは少し涼やかで心地いい。海が近いからだろうか、磯の香りが強いのもいつもとは違う場所に来たという気持ちにさせてくれる。


 ゆっくりと深呼吸をしてから立ち上がり、わたくしは駐車場から村の入り口に向かって歩き始めた。

 スマートフォンを開き、アンテナがしっかり3本立っているのを確認したあと、配信を開始する。


「タンパク質のみなさま、大変長らくお待たせいたしましたわ。今回はついにあの九頭竜村に来ております。村に入ってしまった後はみなさまのコメントを見ることも難しい状況になるかと思いますので、今のうちにご挨拶させていただきますね」


 スマートフォンの画面を操作して、配信画面にコメントを表示する。ものすごい速さで流れるコメント欄に苦笑を浮かべながら、わたくしはその一つ一つに目を通していく。


『待ってました!』

『今日も唸る筋肉の躍動を見せておくれェ~!』

『生まれ変わったら満智院様に降り注ぐそよ風となってその美しいチョコレート色の御髪を揺らしたい……』


 一部おかしなコメントはあるが、おおむねいつも通りだ。

 その中に、ひとつ気になるコメントを見つける。


『久しぶりの因習村潜入配信、めちゃくちゃ楽しみにしていました! コンセプト上仕方ないと思うけど、やっぱりこれが一番見たいです!』


 やはりそう思われていたのか。当然といえば当然だが……。


『満智院最強子の華麗なる超能力者粉砕ちゃんねる』は自称超能力者のペテンを暴くというコンセプトが(当然)仇となって動画のネタはいつだって不足している。


 合間に挟まった筋トレ配信だって今はまだ物珍しさでウケてはいるが、本職の方々には遠く及ばないし、今の人気が長く続くことはないだろう。


 肝心のマジック動画の方はイマイチ人気が出ない。


 最近わたくしのチャンネルは再生回数も登録者も伸び悩んでいる。

 活動資金のこともそうだが、なによりこのままではチャンネルを立ち上げた時に掲げた目的が果たせない。


『超能力ハンター』の名前を大々的に広め、先生の友人や協力者を探す……その目的が。

 せめてわたくし独りではなくチャンネルのメンバーが増えれば動画の幅も広がるのだが……あの綿あめゆかりは恥ずかしがって頑なに出演したがらないし他にアテもない。


 ある程度動画映えするリアクションが取れてこの活動に理解を示してくれて、何日も出かけることが多いこのチャンネルに付き合えるほど時間に余裕がある人材……そして何よりも、本物の超能力者を追うという真の目的に賛同してくれる方……そんなものは都合よく転がっていたりはしないのが現実だった。


「やはり、わたくし一人でなんとかするしかないのですわね」


 小さく呟いて、配信画面に向かってぺこりと頭を下げたあと村の入り口に足を向ける。

 村の入り口にある小奇麗な小屋、そこにあの黒沢凛が待っているはずだ。


 緊張、不安、期待、高揚……色々な感情がごちゃ混ぜになって、まるで心臓が耳の真横にあるかのように自分の鼓動がうるさい。


「ふぅ……」

 小さく息を吐きだして、わたくしは小屋の扉に手をかけ──


 中には、一人の少女が佇んでいた。



 黒沢凛ではなかった。

 白い少女だった。初めて見る少女だった。



 年齢は黒沢凛と同じ高校生か大学一年生くらいだろうか、恐ろしいくらいに美しい少女だった。


 腰まで伸びた純白の髪、雪原を思わせる白く透き通った肌に長い睫毛。

 瞳の色は黒沢凛とおなじく不思議な輝きを放つ朱色で、まるで雪の彫像にルビーを埋め込んだような人だった。

 服装はさわやかな印象を与える白の学生服。

 その下には黒沢凛ほどではないものの健康的で十分すぎるほど魅力的な肢体が隠されている。


 黒沢凛の持つ淫靡な黒い美しさとは真逆の、どこまでも純粋で透き通るような白の美しさ。


 美しい彼女をぽーっと眺めていると、すこしの間をおいてから彼女はこちらに気が付き、軽く会釈をする。


「遠いところからようこそおいで下さいました。先日失礼をした凛と一緒に九頭竜村で巫女をやらせていただいております、白銀真白といいます」


「これはどうもご丁寧に……満智院最強子と申しますわ。その、黒沢さんが迎えにきてくださると聞いておりましたので、少し驚いてしまいまして……」


「申し訳ございません、凛は今少し体調を崩しておりまして。勝手ながら私が代わりにお迎えにあがらせていただきました」


「体調を……それは大丈夫ですの?」

「ええ、彼女は少々『うけい様』を怒らせてしまっただけですので、夕食には戻ってきますよ」


 白銀と名乗った女性は口元に手を当てて上品にふふっと笑う。その仕草はとても自然で、きっと育ちが良いのだろうと思わせるものがあった。しかし……。


「その……『うけい様』を怒らせたというのは一体どういうことですの?」

「ああ、それはですね」


 白銀さんはそこで言葉を切り、少し考え込んだ後、こちらに向かってその白い雪の結晶のような小指を差し出す。


「因果応報、というやつですよ」


 そう言って、白銀さんは天使のような顔で笑う。


 美しすぎるものはかえって恐ろしい、わたくしはいつの間にか黒沢凛に抱いていたものと似た感情を抱いていた……。


 その後、白銀さんに連れられて小屋を出て村を歩きながら目的地へと向かっていく。


 お互い多くは語らない。

 世間話に交えてそれぞれの情報を引き出していくような会話が続いていく。

 お互いに状況が膠着し、一瞬の沈黙が流れた、その時。


「あああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


 絶叫。 


 そう形容するしかない、恐ろしい叫びが村の方から聞こえてきた。それと同時に白銀さんは「あっ」と声を漏らす。


 わたくしは驚いてその叫びが聞こえた方へと視線を投げる。

 だが山や民家があるばかりで何も分からない。

 一体何が起こったのか? 状況がよく呑み込めず困惑していると、白銀さんがゆっくりと村の右側、山の方を指さした。


「この辺りには野生の獣が出るのです。満智院さんも十分お気を付けくださいね」

「獣……ですの? 今の声が?」


「ええ、今のはクマの鳴き声ですね。このあたりには時折クマが出るので、怪しい声が聞こえてきた場合、不用意に近づくと危ないですよ」

「な、なるほど……」


 直接見たことは数えるほどしかないので詳しくは知らないのだが、クマのなかには鳴き声が人の声に近い物もいるという。中年男性のような声色で「おーい」と叫んでいるように聞こえるらしい。先ほどの声はその類なのか、それとも別の何かか……。


「獣も出ておりますし、暗くなる前に村長の家にご案内しますね。村の紹介は明日にでもさせていただきます。どうぞこちらに」


 白銀さんはそう言って村の入り口から右斜め前、山のふもとにある大きな家を指さす。先ほど叫び声が聞こえてきた方向だった。


「村長の家?」

「ええ、この村では一番大きい建物です。私と凛の家でもありますね」

「あら、お二人は姉妹だったんですの?」


「いえ、私たち二人は早くに両親を失くし、村長に拾っていただいただけです。私と凛が『うけい様』の巫女をやっているのも、少しは村長に恩返しをするためでして」

「……これは、とんだ失礼を」


「いえいえ、お気になさらず。もう随分と前の話ですから。お泊りになる場所も村長の家に用意しておりますので、まずは荷物を置いてしまいましょう。それから夕食をご一緒していただければと思います」


 彼女はそう言うとわたくしに背を向けてさっさと歩き始めてしまった。わたくしは慌ててその背を追う。

 村に入って最初に感じたのは、まるで人の気配がしないということ。生活音も車のエンジン音も何も聞こえないのだ。聞こえるのは風と波の音、そして白銀さんとわたくしの歩く音だけ。


「みな、村長の家に集まっておりますからね」


 わたくしの視線に気が付いたのか、白銀さんはそう答えてくれた。


「この村にとっては珍しいお客様ですから、そのうえ『うけい様』の実在を証明してくださるとのこと。みな歓迎しております」

「……わたくしが『うけい様』はいない、と証明するかもしれませんのよ」


「ええ、存じております。満智院さんが投稿されている動画も拝見させていただきましたから。私としてはそのどちらでも構いません。私は凛や他の村の方ほど真剣に『うけい様』を信仰しているわけではないですから」


 白銀さんはそう言ってくすくすと笑う。反応に困る答えだった。


「白銀さんは『うけい様』は実在しないと考えておられるのですか?」

「いえ、そういう訳ではなく」


 彼女は言葉をそこで区切り、手を閉じたり開いたり交互にグーとパーにして何も持っていないことを証明する。そして、わたくしの手を取って握手するように繋いだ。



「このように、わたくしも超能力者ですので」



 白銀真白はそう言って、ゆっくりと手を離す。

 わたくしの手の中に、いつの間にか金平糖があった。

 先生が遺した首飾りと同じ。


 翡翠色の、金平糖が。


 背筋に冷たいものが走っていく。

 油断していた。

 村に入って早々仕掛けては来ないだろうと。

 どうせ今回も偽物で、翡翠の超能力者の件は何も進展しないのだろうと。


 彼女はさらにポケットから金平糖が入った小瓶を取り出し、蓋を開けて中身を自らの美しい唇に運び、


「実在は、するのです。誰が何と言おうと。ただ、みなさんが信じるか信じないか。それだけの話です」



 かりっ、と。



 夏も終わろうというのに、セミの声ひとつ聞こえず、ただ波の音だけが揺蕩う九頭竜村に、金平糖をかみ砕く音が響く。


「ああ、それと」


 予感があった。

 先生が龍神の家にやってきたあの時と同じ。

 人生の分岐点に立っているような。

 何かが変わってしまうような、もう戻れないような。


「その翡翠の首飾り、とっても素敵ですね」


 そんな予感が。


 こんな日を待っていた。


 本物の超能力者の手がかりを掴むその日を。

 先生を救い出す第一歩を歩き出す、そんな日を。


 なのに。


「やっぱり、先代の超能力ハンターの方にいただいたのですか?」


 彼女の声は、わたくしの耳を右から左にするりと抜けていく。


「ふふっ、それとも……お友達の方でしょうか? あの紫の、わたあめみたいな」


 波の音だけが響いている。


 頭が彼女の言葉を拒否している。心臓が早鐘を打ち始める。

 あれだけ「先生を助けたい」などと言っていたのに。

 超能力ハンターとして様々な敵と相対してきたのに。


 いざその時が来たら怖くてたまらない。

 目の前の不可解な少女が怖いのではない。

 今までの日常が不可逆に変化していくのが怖くてたまらない。


『知らないもの恐れていたら知っている物しか手に入りませんもの』などと啖呵を切っておいてこの様だ。紫が止めたがるのも分かるというものだ。


「……白銀さんは、一体なにが言いたいんですの?」

「ふふふっ」


 思考の時間を稼ぐ無様な返答。

 そんなものを意に介さず、白銀真白は、くすくすと笑っている。

 その笑顔はまるで無垢な少女のようにも見えた。

 同時に、恐ろしい魔女のようにも見えた。


「いえ、ただ──」


 彼女は笑う、嘲う、嗤う。

 笑いながら、その指をわたくしの心臓に突きつける。


「満智院さんと、お友達になれたらなって」

 かりっ、と。金平糖をかみ砕く音が響く。


 わたくしの手の中にある金平糖は、いやに存在感を放っていた。

 夏の日差しに照らされてなお冷ややかな翡翠の輝きを放つそれが、どのようなトリックで取り出されたのか、まるで見当がつかない。黒沢凛が行った拘束されたままトランプを当てるトリックでさえ、いくつか仮説を思い付いた程度。


 本物の神様──絶対に契約を履行させるという『うけい様』が住まう村。

 そんな『うけい様』の使い、拘束されながトランプを当てて見せた、黒沢凛が住まう村。

 そして、自称超能力者にして、翡翠の首飾りについて反応してきた、白銀真白が住まう村。

 ここに踏み入ってしまえば今までの人生が変わってしまうような、そんな予感。

 恐ろしくて、怖くて、今すぐにでも逃げてしまいたい。 



 だが──


 負けたくない。

 ここでの敗北は、今まで歩んできた道の否定になる。


『知らないもの恐れていたら知っている物しか手に入りませんもの』


 自分でもそう言っていたじゃないか。

 取り戻すんだろう、手に入れるんだろう。

 もう二度と大切な人を喪わないように、あの日誓ったんだろう。

 強くなるって、もう二度と逃げ出さないって。


「ええ、いいでしょう、上等ですわ。本物の神様に本物の超能力者──」

 自分の心臓に突き付けられた手を掴み、強がりでも、挑発的な表情で笑って見せ、


「貴方たちの嘘を、証明してさしあげますわ」

 強がりの言葉を、彼女に突きつけた。

 嘘でも強がりでも、続けていればきっと本物になっていくから。



 ◆


 満智院最強子が白銀真白に挑戦状を叩き突きつけ、強い決意を固めている一方──。


「……満智院最強子が真白さんと接触したようです!」

「例の音声が聞こえてしまったようですね……真白ちゃんはクマと言い訳しておりましたが……」

「苦しいな……このあたりにはクマはおろかイノシシすらいないんだぞ。あとで調べられたら誤魔化しだとバレてしまう……それは流石に可哀想すぎる……」


「大変です! 村のはずれに満智院さん目的の野次馬が押しかけて来ている様です!」

「【協会】の連中に当たらせろ! あいつらだってこの村が荒らされたら困るはずじゃ!」


「問題発生!」

「こちらもトラブルが!」

「技術班からのクレームが──」


 彼女を迎え入れるはずの九頭竜村の面々は、混乱のさなかにあった。


 それもそのはずである。

 実のところ──。



 九頭竜村は、本物の神様なんてものとは一切縁のない、極々フツーのどこにでもある田舎の村に過ぎないのだから……。



「ええい! 落ち着くんじゃ! ステイッ! ステイッ!」


 九頭竜村の村長は、村の混乱を収めるために必死だった。

 こんなことやらなければ良かった、自分なんかがこんな大それたことをするべきではなかった。


 後悔の念が村長の心の中をぐるぐると回る。

 だが、もう賽は投げられてしまったのだ。

 それに、凛や真白、かわいい孫たちや村の仲間たちが決めたことなのだ。


 村長である自分にできることは、もう信じて進むことだけなのだ。


「ええい、どいつもこいつも落ち着かんかい! 今さらじたばたしても始まらんじゃろう!」


 村長の鶴の一声で、村の混乱は一気に収束した。


「お前が言うな」

「ボケがよ……」

「村長が一番落ち着いてない」


「ぐっ……」

 収束したのだ。


「と、とにかくじゃ!」

 村長は、こほん! と咳ばらいをしてから、


「村おこしのため、九頭竜村を『うけい様』のいる因習村だと偽ってネットで宣伝して、このメシが美味い以外取り柄のない九頭竜村を観光地化しようという目論見は、もう達成寸前じゃ!」


 魂のこもったシャウトが、混乱に飲まれかけた村の空気をびりびりと震わせる。


「あと少し、あと一歩なんじゃ! ここで満智院最強子さえ騙しとおせば、九頭竜村の運命は変えられる! もう少し、もう少しだけ耐えるんじゃ!」


 村長の魂の叫びに、村人はカメラの向こうにいる白銀真白を見る。


「凛ちゃんと真白ちゃんが安心してこの村を出られるように、この最後の嘘をみんなで付きとおすんじゃ! みんな、力を貸してくれ!」


 村長が頭を下げると同時に、村じゅうから拍手の音が響いた。


「お、お前たち……」


「ハッ、水臭ぇよ村長」

「あの子たちを笑顔で送り出したいって気持ちはみんな同じですよ」

「老い先短いんだからよ、最後の大仕事くらいわしらに任せておけってんだ」


 口々にそんなことを言う村人たちに、村長はたまらず目頭を熱くする。


「お前たちも似たようなもんじゃろうがよ……! ボケ老人どもめ……!」



 九頭竜村。


 人口50人、うち高齢者が48人という詰みっぷり。

 残されたわずかな若者も高校卒業と共にこの村を出て行くらしい。

 限界集落待ったなしだ。

 村としてまだ機能しているのは奇跡みたいなもので、20年後には確実に立ち行かなくなるだろうと、地方新聞の片隅に小さく取り上げられていた。


 そんな村の住人たちは……満智院最強子を、世界を騙し通すため、一致団結してこの作戦に臨む。


 村のみんなで協力して偽の神を作り、その情報をインターネットで配信し続ければ、きっといつかこの過疎村は観光資源で潤っていくはず。そんな希望を胸に。


「うむ……では、皆で円陣を組むぞ!」

「「「「「「応ッッッッッッッ!!!!!!」」」」」」


 村長の言葉に全員が力強く頷き、円陣を組んで手を重ね合わせた。


「みんなー! いくぞぉー!!」

「うぇ──────いッ!!!」

「九頭竜村、ファイヤー!!!!!」

「「「「「「九頭竜村、ファイヤー!!!!!」」」」」」


 そう、これは超能力ハンター満智院最強子がニセ超能力者の噓を暴き、トリックを白日の下に晒し、科学と理屈で蹂躙する物語。


 ではない。


「九頭竜村、ファイヤー!!!!!」

「「「「「「九頭竜村、ファイヤー!!!!!」」」」」」


 これは、田舎の村で育った少女が世界を騙そうとし、真実をトリックで覆い隠し、噓とペテンを貫き通す。


 そんな、ちいさな嘘の物語。

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