それは別世界でした
電車に乗り出かける街
とてつもない
ふるい
同じ学年
似たような
けれども
感じ方が違うし
考え方も違うし
遊び方も違う
まさに別世界でした
むかつくことも多くて
視点が違う
意見も違う
そもそも
いつもどこか新鮮でした
驚きの日々を
当たり前のように過ごせたことは
いまとなっては喜びです
こじんまりとした
濡れた紙
破けないように乾かして
ほころび
取り
貼り合わせたノート
壊れかけては
目指す場所は異なるけど
果たす目的は一緒
いやだ
いやだ
いやだいやだ
と思いながら
心の奥では喜んでいて
体も楽しかったのかも
点と点を結ぶまえの
日が落ちてから燃える世界
線と線が
闇が深まるから
知らず知らず覚えていった
ポエムは
いちばん大切なところが書けない
だからもし伝わるとすれば
奇跡だと思う
きみが
おれからぶんどり
なになになにこれ
えーと?
と
声に出して読みあげた
ノートを手にしたまま
声つまらせて
どうした
なぜ泣きそうに
おれに向ける視線は
責めるようだ
わがままで勝手なやつ
でもそんなところも含めて
大好き
感情は揺れる
夜を切り裂く列車のように
さあ停車だよ
降りてしまえば
すぐに忘れる
忘れたことさえ
すぐ忘れる