まぶしい
うそです
夜道の街灯
どこまでも深く闇が広がり
誰かの視線も気にならない
たまに
向こうから誰かが来る?
そんなとき怖くて緊張する
街灯が照らすステージ
電柱は神殿の名残り
向こうから来る誰か
なぜ
このままだと
すれちがう
それだけのことだけど
怖い
いまならまだ間に合う
くるっと
戻れ
少し急ぎ足なら
引き離せる
でも もし 駆け寄られたら
なあ もし 詰められたなら
いっそのこと
覚悟
来るなら来い
おれはスピードちょっと落として
平気なフリして歩く
前
前へ
前へと
向こうから来る
こっち
こっちへ
逃げ場だらけかもしれない
暗い家
あいたままの門
闇のガレージ
ぶらりチェーン
来る
迫る
いざとなれば大声で
と思った矢先
すれちがう
一瞬
みるみるうちに足を速めた
どんどん進む
もっともっと
ふと
背中に意識
どれくらいだろう
振り返れば人影なんてなくて
でも
ずいぶん遠くに誰かが歩いて行くのがわかる
ふと
星空