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第170話 決断

じっくり考えてから行動にうつすか

まず行動してからにするか


どちらかといえば

歩きながら考えるタイプです


いつもの目的地があって

そこは まあ てくてく

いつものように

いつものごとく

向かって歩いているわけです


友だちと一緒のこともある

ひとりきりのこともある

どちらにしても

ばかわらいしたり

せつなくて苦しくて泣きそうだったり

いろいろケースバイケースなんだけど


なんか考えてることがおおい

つまり

ある意味とても失礼なのだが

うわのそら


でもね

一緒にいる友だちにしてみれば

なんだよコノヤロー

なにその態度それ

て感じになると思うけど

おれにとっては

うわのそら

その時間て

とても重要



なにかに迷って

なにかを決めかね

なにかを恐れ

なにかに震える


いいろいろケースバイケース

それは まあ そうなんだけど




部屋を暗くしてもっていれば

脳の中で妄想ははかどるよ?

シャァァァッとカーテンあけて

まぶしい陽射しを浴びれば

全身ぜんしん空想くうそう体現たいげんできる気がしてくる

外へ一歩

そこから一歩

さらに一歩

絶やさずに一歩



歩きながら考えていると

注意力は散漫さんまんになるんじゃないのか

って指摘されたこともあるのだけれど

のは

のとはちがうからね?

あくまでも歩いている


おれが見ているのは

目の前の景色

となりの人

だよ

ちゃんと周りを見ているから

安全に歩き続けられる


けど


なにか考えてる


選択も譲歩も迷路も説得も

闘争も戦略も経路も始末も

ちゃんと考えてる



さあ

いよいよ

いよいよだ

いよいよさ

いつものように

いつもの場所

いつもととびら

いつものように押すだけ

はいるだけ



その直前で

「やっぱ、ちがう」

おれは手を止め向きを変え

足はそのままで別の方角ほうがく


気まぐれと責められてもいい

移り気と嘆かれてもしかたない

けど

考えに考えて考え抜いたうえでの判断だから

歩きながらだったけど

おれは決断した


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