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第169話 春の気配

なにかを手にいれたいとき

なんにも手にはいらなかったら


持たないからこそ

いつでも自由に使える両腕

得られないからこその気楽さ

契約にしばられない生き方


なにかを手にいれたいとき

なんにも手にはいらないなら

自由を手にいれたと思うことにした


そんなの ただの きやすめだけど



ふぅっと息わざと吐いて

白くなるならない気温の変化

春の気配


なにも手にはいらないのに

なにか手にいれたくて

もがく

こんな姿は

きっと

みっともない


みっともない

みっともない

みっともないってわかるけど


やめられない

やめたくない

どうしても

ほしいものがあるから


手にいれてくて

手にはいらなくて

空を見あげるしかできなくても


誰にも教えなければ奪われないし

うっかり打ちあけたりしなければ

責められることもない


けど


教えても奪おうとせず

打ちあけても聞き流してくれる

そんな相手がいる気がしてしまう


どんな相手にも同じように接するなんて

そのほうが不自然きわまりない




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