やけに風があばれているなあ
だからといって引き返さない
おれがもしも孤立しているなら
せめておれだけでも味方でいよう
はるか眼下に列車がすべりこむ
桜並木のプラットホーム
いつか気楽になれると信じてた
ますます
改善されやしない
おれにもしもチャンスがあるなら
誰かが邪魔してくるかもしれない
せめて
その誰かがおれにとって大切なひとでないように
と
祈るかわりに
誓った
あなたが
あなたが猛毒の粒子を放つ花を咲かせないために
あなたが
いかなる時の流れも
その
でもね
だからって他のひとを追い込んでいい理由にならないよ
ぴたり風おさまって
大地からの突きあげ
まだなにか方法がある
きっとまだ方策がある
おれが知り得ていないだけで
必ずいいほうへいける
って
思えた
風に
安易に飛び立つな
風がシャツばたつかせてる
いまこそフロア
ふんばってみせるさ