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第112話 潮が香るから

貨物船すーっと意外とスピード早くて

見ていると「まだあそこ」なのに

目を放せば「もういない」どこだ


客船かな

うわさで聞いている

なにやら巨大なマンションそのものが浮かんでいるみたい


砲台にもたれて

さびついた匂いにまぎれて

潮が香るから

いいよ もう ぜんぶ許す


ほんとう いやなことばかりで

まったく おさまらない気持ち

いいよ もう ぜんぶ流す



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