────────────────────────
くっそ~……
くっそ~くっそ~~~~イライラするなりぃぃぃぃ……なんで俺がこんな目にぃ……
あ……繋がってる?
ごめんごめん。
今の聞いてた?
いやね、だっておじさん、この間からずーーーーーっと酷い目にあってるじゃん?
理不尽くない? どうなってるの?
これ、そういう小説じゃないんだよね。
おじさんの自由気ままな一人旅を面白おかしく描く……みたいな小説だったじゃん?
笑いあり、涙あり、おっぱいありって感じ。
旅の途中でふらっと寄った旅館の女将が、お背中流しますからのワカメ酒! みたいな……
なんでこうなってるの?
あーあ……なんかもうどうでもよくなってきちゃったなー。
健康診断? もう何年も受けてないなぁ。早く終わらないかなぁ。
……この先生、いくつくらいだろ……50歳くらいかな……
それにしても、なんだこの爆弾おっぱいは……水着つけててもダレダレじゃないか。
乳輪はかなり濃い茶色ですよ、これは。それもそうとうでかいですよ……直径六センチ?
乳輪付近にほくろでもありそうな、危険なおっぱいですな。
危険物……いや、爆発物ですよ! こんなもん! けしからんにも程があるでしょ!?
────────────────────────
「何をぶつくさ言ってるんだい? さっさとベッドに寝てケツをあげな」
「にゅ?」
「アンタ、隠してもだめだからね。でっかいイボ痔があるんだろう? クラゲってやつは分かりやすくて楽だよ。ほら、さっさと見せな!」
────────────────────────
ちょ、何言ってるの!?
あ、無理矢理押さえつけないで、ちょ! 乱暴! これは乱暴ですよ!
狼藉者!
あ、あ、ああ!
────────────────────────
「なんだいこりゃ……ここまで酷いイボ痔を見たのは、あたしゃ初めてだよ……いったい何年放置してたんだい? それにしても臭いねぇ……ほれ! いつまであたしにやらせんだい! 男なら自分で開きな!」
────────────────────────
くぅぅぅぅ~~~~~~~~~~~~~~!
な、なんたる、なんたる!
なんたる辱め!!!!
おじさん、長年生きててこんな辱めを受け──
────────────────────────
「ほら! そんなんじゃ見えやしないよ! もっと力いっぱい開きな! ……くっさ!! 調子に乗って開きすぎんじゃないよっ! 臭いだろ!! ……それにしてもこりゃ、即入院の即手術だね。アンタ、最低でも二週間は入院してもらうよ?」
「にゅわっ!?」
────────────────────────
じょ、冗談じゃないよ!
俺は絶対嫌だぞ!
しゅしゅしゅ、手術なんて絶対やだ!
おじさん断固反対するよ!
イボ痔なんて別に大したことないよね!? みんなあるもんじゃん?
────────────────────────
「暴れんじゃないよ! みっともない! 諦めな!」
「にゅわー! にゅわわわっ!」
「男がぎゃんぎゃん泣くんじゃないよっっっ!!!!!!」
────────────────────────
こ、このぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!! 強がりやがって! 女を思い出させてやるっっっっ!!!!!!
────カッッッッ!!!!!!────
────────────────────────