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Seven Mystery④-トレジャーマイニング-

 すると、通路の奥から一際大きな音が聞こえたのでメンバーと顔を合わせ互いに頷き合う。そして、ロックスミスさんを先頭に俺達はゆっくりと階段を降りた。

「ー…ところで、さっきのは『どんな意味』があるんですか」

 階段を降り地下通路を進み始めた時、ふとバンネットさんは聞いて来た。

「あれは、『作中で-通称-が出た回数』ですよ」

「…なるほど。言われてみると、『だいたいそんな感じ』ですね」

「…うわ、ガチだな」

「…そんなのも覚えてるんだ……」

 簡潔に説明すると、彼女は納得する。…一方、2人は俺と彼女の会話に若干引いていた。

 ーまあ、実際は『好物を生み出した順番』なんだろうけどね。…ちょうど『被って』いたから、使わせて貰ったのだ。

 いや、もしかすると『カモフラージュの1つ』なのかも知れないな。

「ーっ!」

 そんな予想を立てながら歩く事数分。ふと、先頭を歩くロックスミスさんがピタッと止まった。…あれはー。

 なので、少し先を見る。…するとそこには、旧式の『ガイドロボット』が佇んでいた。

『ーヨウコソ、-試験エネルギープラント-ヘ。

 ワタクシ、此処ノ管理者ヲ任サレテオリマス-現場班長-デス。ドウゾ、宜シクオ願イシマス』

 電子音声による名乗りの後、ロボットは頭を下げた。

『ソレデハ、-スペシャルマイニングフィールド-ヘゴ案内致シマス』

 そして、頭を上げたロボットは俺達に背を向けゆっくりと前進した。…俺達は少し遅れて、その後に続いた。


 ーすると、また少し通路がありその奥に既に開いているドアが見えて来た。そして、そこをくぐり抜けると広大なルームに出た。

『ーサテ、-試練-ニツイテゴ説明シマショウ』

 ルームの中心にたどり着くと、ロボットは前進を止め再びこちらを向いて説明を始める。…なんか、『予想』出来ちゃうな。

『皆様ニハ、コレカラ-トレジャーマイニング-ニ挑戦シテイタダキマス』

「「「…っ!」」」

 …やっぱりか。

『現場班長』がそう言うと、俺達が立っている場所以外の床が壁に収納されて行く。…そして、だんだんと『床下収納』されていた様々な大きさの『石ころ』が見えて来た。

『ー尚、-対象マテリアル-ハ-コチラの4種類-ニナリマス』

「「「……」」」」

 数分後。床が完全に収納されたのを見計らい、『現場班長』は後ろの巨大モニターに『それ』を表示した。…当然、俺達は直ぐにそれを記憶する。

『ソレデハ、スタートシテ下サイッ!』

「良し、それじゃ俺はあっちの方を」

「私は、あっちだねー」

「私は、こちらを」

「なら私は、こっちですね」

 コールが出たので、俺達は分かれてマテリアルの敷き詰められた床下に飛び込む。勿論、着地するのは意図して作られた空白部分だ。…さてー。

 俺は『探知機』を取り出し、とりあえず自分の担当箇所をざっと調べてみる。……?

 その時ふと、『4回目の視線』を感じた。…なので、一旦ロボットの方を見る。

 しかし、当然ロボット…『現場班長』はこちらを見てはいなかった。


 ーどうやら、先程から『見ていた』のは『彼女』ではないようだ。…ひょっとして、『そういう事』か?

 ワクワクが沸き上がるのを感じていると、ふと『コンパス』が淡い光を放った。……っ。

 俺はなんとなく、『目の前』に探知機を向ける。…すると、反応があったので俺は『そこ』に手を伸ばした。

「……(マジか)」

 直後、手のひらに『暖かさ』を感じたので更に驚きつつ『それ』をしっかりと握り手を山から引き抜く。

 ーすると、手の中には『目当てのモノ』…『イデーヴェス固有のマテリアル』の1つがあった。

 …やっぱり、『俺を見ていた』のは『コイツら』だったのか。

 俺は冷や汗を流しつつ、一旦それを回収バックに入れる。なんだか『オカルト』めいた状況だが、一旦スルーして探索を再開…しようとしていると、後ろから『視線』を感じる。…その瞬間、俺はだらだらと冷や汗を流しながら振り返った。

『…………』

 まあ、当然ロボット…『現場班長』がこちらをガン見していた。…なんとなくだが、『驚愕』が伝わって来る。

『…………』

「…………」

『………。……』

 …しばらく互いに見合っていると、『現場班長』は他の所に『視線』を向ける。…間違いなく、『察した』な。

「ーっ!あったっ!」

「…嘘っ!?…って、こっちもあったっ!?」

「…えっ!?………あ、あ、あ、ありましたっ!」

 すると、まるで『それがきっかけ』となったかのように他の3人の所でも立て続けに見つかった。


『…オ、オ見事デス。…デハ、-引キ上ゲ-マスノデ少々オ待チ下サイ』

 まさか、こんなにも早く見つかると思っていなかったのか『現場班長』は少し動揺したような感じでそう言った。…するとー。

「ーっ!」

「うわっ!?」

「…こ、これは……」

 次の瞬間、俺は『ルーム』から別の場所…『セキュリティルーム』に移動していた。…そして、案の定他の3人は居なかった。

「ー…いや、相変わらず見事な『マルチショートワープ』ですね」

『…ドウイタシマシテ。…マア、流石ニ-本物-ヨリカナリ-劣ッテ-イマスガ』

 けれど、背後に気配を感じたので振り返りつつ称賛の言葉を口にした。…すると、『現場班長』は謙遜で返した。

「…あ、やっぱり気付かれてしまいましたか」

『…ヤハリ、貴方ハ-後継者-ダッタノデスネ。……ドオリデ、-意思ヲキャッチ出来ル-訳デス』

 …やっぱり、『そういう類い』か。けれど、これで『何でサポーターの好物の原料となり得る』のかがなんとなく分かった気がする。

『…オット、アマリユックリシテイルト仲間ノ方ニ不審ガラレテシマイマスネ』

 そう言って、『現場班長』はリモートしているロボットから箱を取り出した。そして、それを俺に差し出す。

『ドウゾ、オ受ケ取リ下サイ』

「(これで4つ目。)ありがとうございます。……あ、そうだ」

 箱を受け取った時、『もう1つの目的』を思い出したのでとりあえず切り出す。


『…ドウカナサイマシタカ?』

「良ければ、私の船のクルーになってくれませんか?」

『………ハイ?』

 まあ、いきなりそんな事を言われた『現場班長』は聞き返して来た。

「ああ、勿論『厚待遇』は約束しますし返事はー」

『ーチョ、チョット待ッテ下サイ…。…ドウシテ、私ニソンナ話シヲ……』

 すると、『彼女』は俺の話しを遮って理由を求めた。…というか、どうやらそれも『共有』もされてないようだ。

「(まあ、今更頼むつもりはないし…何より俺が直接交渉するのが『筋』だろう。)

 それは、『貴女の持つ-スキル-』がカノープスに…ひいては『秘宝』を探すのに必要だからですよ。

 あ、ちなみにこの話しは『貴女達全員』にするつもりですよ?」

『…ッ!……』

 そう言うと、『彼女』は考え始めた。…その時、ふと妙案が浮かんだ。

「…そうですね。なら、『貴女自身の目』で俺を『判断』してください。

 ー『クルー』になるほどの、『価値』があるかどうかを」

『……。…分カリマシタ。

 ーデハ、明日カラソウサセテイタダキマス』

 すると、彼女はその丁寧を受け入れた。…ふう、『平行ミッション』の始まりだな。

『…ア、オ帰リハアチラデス』

「ありがとうございます。それでは、また明日」

 そんな事を考えていると、『彼女』は『出口』を作ってくれたので礼と挨拶をして外に出た。



「ーあ、来た来た」

「あ、すみません。お待たせしてしまって」

「良いよ。多分、『ラグ』でもあるんだろう」

 すると、やっぱり『遅れてしまった』のか先に3人が待っていた。…その時、ロックスミスさんが気になる事を言った。

「(なるほど。気を使わせてしまったようだな。)…っ!」

 内心で感謝していたその時、ふと全員のデバイスからコール音が流れた。

「…これは、『全体メール』ですね」

「…もしかして、もう『次』が分かったんのかな?」

「とりあえず、見てみようー」

 なので、俺達はメールを開いて中身を見るのだが……その内容に、俺達は驚愕するのだったー。


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