夏休みも終わりに近づいてきたころ。宿題も全部やり終えた僕は、夏の星座を探す宿題の出来に不満を持っていました。
もっときれいに星の写真が撮れるんじゃないかと。そして、おじさんの言葉を思い出しました。
『ここから東に行った竹藪のとなりの鳥居から行ける小高い山の頂上に、大きな洋館があって、そこの屋根の上が一番、星空がきれいに見えるよ』
一人で夜に行くのは怖かったけど、お父さんと一緒ならおじさんも手を出してこないだろうと思いました。
夜十時ごろ、僕とお父さんは家を出て、おじさんが言っていた小高い山の頂上に行くことにしました。