「これで俺の話はおしまい」
池上はふーっ! と、勢いよくろうそくの火を吹き消す。
「おい! これどこが怖い話だよ」
「そうだよ」
「オメーが馬鹿な話じゃねーか」
「まぁまぁ、いいだろ。俺が『怖い』って思ったら、それは怖い話なんよ」
池上はブーブー言うクラスメイト達をけん制した。
「どうでもいいから、はやくおしっこしたいよ。はやく次の人はじめて」
おしっこマンに促されて、眼鏡でオタクっぽい女子生徒が話し始めた。