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しらないおじさん①

 私の通っていた小学校の近くに、ちょっと変わったおじさんが住んでいました。


 おじさんは、首元がヨレヨレのいつ洗濯したか分からない服を着て、いつも登下校の私たちをにやにやと電柱の陰から見ていました。


 ある日、学校で一枚のおたよりが配られました。それには、こう書かれていました。

『不審者に注意。怪しい人にはついていかないこと』


 隣の学校の女子児童が誘拐されたらしいです。お母さんに見せたら、怖いわねーって言ってました。


 そのとき、私はおじさんのことを母に話しました。私たちが登下校のときにじっと見てくるおじさんがいると。


 母は青くなって、絶対にその人に近づいちゃだめ! と言いました。私は、うん分かったと言いました。

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