「じゃあ、誰からやる?」
一人一本ずつろうそくを手に持って床に座った。蛍光灯が切れているので、窓を閉めると教室は薄暗い。ろうそくのほのかな明かりだけが、怪しげにゆらゆらと揺れていた。
「じゃあ、いいだしっぺの霊子から」
「えー。私のは長いからいいよ」
「じゃあ、どうする?」
「出席番号順とかどうかな?」
霊子が提案した。
「じゃあそうしよう」
「それじゃあ、最初は阿久津からね」
「う、うん」