目次
ブックマーク
応援する
いいね!
コメント
シェア
通報
2024.08.14

 畜生。どうすればいいんだ。畜生。腹が立つ。腹が立つ。何に腹が立っているのか。それさえ定かではない。腹が立つ。

 どうすればいいのだ、一体。自分は仕事ができない。それは確かだ。しかしどうすればいいのだ。どうしろというのだ。畜生。これが自分の力でどうにかなる類のものなら何とかしようと頑張るだろう。改善の方策を探ることだろう。畜生。仕事ができない。畜生。ミスをする。ミスをする。これは自分の不徳のいたすところだ。しかし、どこまで仕事が削れていってもミスをすることには変わりがない。100の仕事ならば20のミスをする。10の仕事ならば2のミスをする。1の仕事ならば0.2のミスをする。死んでしまえ。ゴミのようなやつ。死んでしまえ。あちらは100%を求めてくる。どんなに小さな仕事でもいいから、ちゃんとやってくれと言ってくる。それができない。行き着くところはどこだ。畜生。自分の正当化か。100%にできない自分が悪いのか。畜生。逆恨みだ。あちらは何も間違ったことを言っていない。いつまでたっても自分は悪者だ。いつまでたっても自分は正しい方になれない。あちら側になれない。絶対的な正義を立てて出来ないやつを糾弾する側に立てない。あちらは正しい。私は間違っている。滅びる側は私なのだ。何もかも私に非があるのだ。畜生。牛後ではなく鶏口になりたい。全員を叩き潰してやりたい。

コメント(0)
この作品に、最初のコメントを書いてみませんか?