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第8話 アメリカってつよいの?

 このへんでね

 そろそろ


『アメリカの強さ』『アメリカの軍事力』っちゅーもんを

 みんなに説明しとかなアカンと思うんよ。


 だってこれからフェミ子がアメリカとケンカするんだもん。


 ガチでするんだもん。怖いよー、アメリカ。

 ハンパないよ?


 ロシアとか中国とか問題じゃないよ?

 いろいろ世間で言われてるけど、ちょっと目線が違うっていうか。

 根本的な部分から焦点が外れてる感じで、

 しかもそういう『勘違い』状態が一般的にまったく知られていないようなので。


 そこんとこ説明しておかなきゃダメでしょ?

 アメリカをやっつけにいく小説なんだから。



 でもね、これむずかしいんよ。

 何が難しいって面白く説明するのが難しいんよ。


 もぉぉ~~これ、強すぎて面白くないんよ。

 多分普通の人が想像してるのとだいぶ違う。


 だから細かいところは省きます。


『イメージ』で行きます。

『インパクト』で行きます。


 だいたいで良いんスよ。こんなもん。

 いつどうなるか分からんし。


 それこそ世界は動いてるんだから。




 まずね、

 日本人なら誰でもアメリカが強いの知っとるワケよ。

 むかし戦争でボロ負けして、日本中の都市が丸焼けに焼かれて、

 そこら中が『火垂るの墓』状態になったからね。


 まぁ、最近はウソかホントか、

「え!? 日本ってマジでアメリカと戦争してたんすか!?」

 って子も居るとか居ないとか。


 そういう天然記念物は別としてね。


 だいたいの日本人ならアメリカが強いことぐらい知ってるワケよ。

 そこが問題でね。


 知ってるけど、間違っとるのよ。

 全然違うのよ。


 認識が。

 間違っとるのよ。


 テレビニュースでもさ、

 軍事力ランキングに並べるとかがもう、おかしいのよ。全然分かってない。

 そういうレベルじゃない。





『ジャンボかぼちゃコンテスト』的なものがあるでしょ?


 知らん?


 育てたカボチャの大きさを競うコンテストっていうのが世界中のあちこちにあるんですよ。

 たとえば、米カリフォルニア州リトルフォールズで『第60回カボチャ計量世界選手権大会』開催! 今年はミネソタ州クック郡在住のトム・ジンジャーさん(48)が優勝しましたー!

 なんて時々ニュースに取り上げられます。


 あのてのコンテストに出品されるのは、趣味で作るカボチャで、食べる用のじゃない。巨大な実をつける品種『アトランティックジャイアント』

 それがもう凄まじくて。『カボチャ』って大きさじゃないんですよ。


 優勝するようなやつなんて、直径2メートル以上、重さ1トン以上とか普通にある。


 1トン以上って…。その辺の小ぶりな乗用車に近い。

 動物の『キリン』が1トン程度っていうから、アレがデブった感じだぞ。

 畑にデブのキリンがゴロゴロと寝そべってる、そんな状態。


 運ぶ時は、1個1個、フォークリフトで運んでる。そんなカボチャ。



 そういうのがね、もしスーパーの普通のカボチャ売り場に置かれていたら…。


 カボチャ一個、まるごとでも直径にして20センチくらいかなぁ? 

 重さは1.5キロぐらい。

 最近だと半分に切ったやつや、四分の一に切ったやつなんかも多いよね。

 それが普通のカボチャ売り場のコーナー。

 そこに混ざって〝直径2メートル以上のカボチャ〟が置かれていたら……。


 おかしいでしょ?

 ねぇ?


 食用カボチャの棚に、

 直径2メートル以上、重さ1トン以上とかあるやつ置いてたら……

 ──勝負にならんでしょ?


 アメリカ軍を他の国の軍事力ランキングに並べるというのは、そういうことなの。


 アメリカ軍は『アメリカ』という国土を守るためにあるのではなく、

 アメリカの『覇権』を守るためにある。



『覇権』ですよ『覇権』、『力をもってする支配力』

 覇権とはつまり『世界中をいつでもどこでもぶちのめして黙らせられる』ぐらいの力の事。


『アメリカ 対 どこかの国』 じゃなくて『アメリカ 対 〝全世界〟』 って想定。


 そういう軍事力。

 OK?


〝全世界〟の軍事費合計の〝半分〟くらいがアメリカ。

 マジ半端ない。


『〝全世界〟VS アメリカ で、もし戦争したらどっちが勝つ?』と、賢い人らに質問すると。


「アメリカが勝つ!」

 あるいは。


「楽勝でアメリカが勝つ!」

 もしくは。


 ちょっと慎重な意見でも。

「アメリカが勝つかどうかは分からんが、まぁ、負けはしないでしょうね」

 ぐらいの答えが返ってきちゃう。


 そんな笑っちゃうほどの強さのレベルなんですよ。


 ――――ね?


『コンテスト用のカボチャ VS 普通のカボチャ』ぐらい違うでしょ?


 ふつうのランキングに並べられないって言う意味がわかるでしょ?

 中国とかロシアとかそういうのと比べられないの。

 まず世界中の海がアメリカ軍の庭なの。

 ロシア軍ですら北極海と、オホーツク海ぐらいでしょ? 庭だと言えるの。

 そんぐらい違う。



 ちなみにね。

 世界的にはね。


『日本は世界征服を狙ってアメリカと戦争した』って事になってるらしいのね、

 そういうふうに海外では学校で習うんだって。


 無茶言うなと。


 実は日本の子供もあんまり知らんのね。


 日本の戦争目的はアメリカとの『講和』だからね?

『講和』っていうのはヤクザ映画の「これで手打ちにしようや~」ってやつ。

 標準語でいうと「もうケンカはやめよ?」って意味。


 いくら当時の日本がイケイケだからって、

 十倍以上も国力が違う相手に勝てるなんて思ってないからね?


 日本人が全力で『ガツーン』と最初にかましたらアメリカ人は『OH!』ってビックリして、石油止めたりする日本へのイジワルをやめてくれるかな?

 という希望的観測で開戦しました。


 それが日本の『戦争目的』

 別にアメリカを占領しようとか、世界を征服しようとかじゃないんですね~。

 まず広大な太平洋を渡るのが大変すぎて無理ゲー。(攻略できっこないゲームの意味)


 そもそもやりたくて始めた戦争じゃないからろくな準備もしていない。

(日米開戦により、日本軍は見通しの効かない南方のジャングルでアメリカ軍と対決することと相成ったワケですが、日本軍の装備は大陸用の遠距離単発ライフルなんですよ。まさか南方の島々でアメリカ軍とドンパチやるとは思ってないから、ジャングル向きの接近戦用装備を準備していない。それに対してアメリカ軍は接近戦のジャングルで有効な、射程は無いけど連射が出来るマシンガンを持っていて、日本軍がパン、パン、撃ってる所へ、ダダダダダーッってやたらめったら撃ち込んでくる、そんな地獄の戦場と化した。松本零士の『戦場まんがシリーズ』でも出てくる悲しい描写が超有名)


 しかし…………。


 やっちゃったね~。

 相手は1861~1865年に起こった内戦『アメリカ南北戦争』で、自分の国の人間でも

 容赦せず二度と逆らえないように焼き払いまくった、めちゃくちゃ武闘派のケンカ慣れした国なのに。


 なんで『講和』なんて出来ると思ったんだろうねぇ……。



 怖いね~…

 知らないって怖いね~!


『知らなかった』じゃ済まされないね~!

 どっかのフェミ子ちゃんは大丈夫かな?


 ではフェミ子のワンマンショーの続きをどうぞ。





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