『お待たせお待たせ〜! 今マネージャーさんからOKもらってきたから、とりあえずコラボはできるよん!!d(^_^o) 打ち合わせ、いつがいい?』
『そう、ですね……。土日だと嬉しいかもです』
『おけおけ! あ、あと打ち合わせ形式なんだけどね? 直接会うか、それとも電話とかで済ますか。どっちがいい? あ、ちなみに私は都内に住んでるよん!』
『わ、私も都内です! でも直接なんて、迷惑じゃないですか?』
『全然全然! アヤカちゃん絶対中身も可愛いだろうから、ぜひとも会いたいな!(^∇^)』
『そ、そんな事ないですから! 赤羽さんこそ、声とかとってもかっこよくて……私の憧れなんです!!』
『お、嬉しい! じゃあお互いに都内住みなのも何かの縁だと思うし、直接会って打ち合わせしよーよ!』
『は、はひ! 喜んで!!!』
『あとは場所だねぇ。どこにする?』
『お任せします! 地図送ってくれたらどこへでも向かいますので!!!』
『はぁ〜い。あ、土日って言ってたけど、今日土曜日だよね。もしかして、明日でも大丈夫だったりする?(急にごめん。無理だったら無理ってちゃんと言ってね!)』
『明日は用事無いので大丈夫ですよ! 私も、早めにお会いしたいですから!!』
『了解! じゃあ、場所は私のおうちで! 地図、送っておくね!!』
『はい! ありがとうございます!』
『ほんじゃあねぇ〜。明日の昼くらいに来てちょっ。楽しみにしてるよん♪』
『私もです! それでは、失礼します!!』
『(^^)/~~~』
「…………ふぅ」
「おー、終わったか。んで、なんて?」
「明日の昼に赤羽さんのおうちで打ち合わせだって」
ふむふむ……って、え? 打ち合わせって電話とかメールで済ますものじゃないのか? あと、初めて会うのに家って……これが大物Vtuberのやり方なのだろうか。
「サキ、それ一人で大丈夫なのか? まだ会ったこともない人の家に行かせるなんて、俺としてはかなり不安なんだが……」
「なら和人もついてきてよ。彼氏ってことは隠して、兄弟とか男友達って設定ならなんとかなるでしょ」
「あー、確かにそれならいけそうだな」
そうだ、言われてみれば、別に俺の素性を正直に話す必要はないわけで。「妹が心配なのでついてきちゃいました!」みたいな感じでいけば強ち問題はないだろう。
赤羽さんを疑うわけではないが、今の時代変声機を使えば男だって女の声を出せるし、Vtuberとしての彼女と私生活の彼女に大きな差異がある、なんて可能性も無くはないわけで……。
「あ、地図送られてきた。……あー、ちょっと遠いかも。これ、車で行かなきゃいけない距離だね」
「んー? あ、ほんとだ。三、四十キロは離れてるな」
まあ俺も明日は暇だし、レンタカーで喜んで協力しよう。
「よし、お兄ちゃんが車で連れて行ってやろう」
「え、お兄ちゃん? 兄弟設定でいくの?」
近所の仲の良い友達、なんて設定では、すぐにボロが出てしまいかねない。だが兄弟であればこの距離感も頷いてもらえるだろうし、何より……
「そうだぞ。ほら、リピートアフターミーお兄ちゃん!!」
「怖い! なんか和人怖いよ!!」
彼女であるサキに、お兄ちゃんと呼んでもらえるんだぞ? 一人っ子だった俺にとっては、未知の体験。日本の妹文化の萌えを、存分に楽しませてもらおうじゃないか!!
「ほら、言うんだサキ。俺たち見た目が似てるわけでもないんだから、名前呼びなんかしてたら絶対バレるぞぉ〜?」
「う、ぅぅ……でも、恥ずかしい……」
「さあさあ、恥ずかしがらずに! ほら、ほらっ!!」
あれ? なんかこの感じ、側から見たらめちゃくちゃ不審者なのでは? 家の中でやってるからいいけど、外でやってたら速攻で通報ものなのでは……?
なんて心の中で思いながらも、押しに弱いサキを責める口は止められず。やがてもじもじとして恥じらいでいるサキに、ゆっくりと口を開かせた。
「和人、お兄……ちゃん……」
「うほぉ!」
これは、もしかしたらとんでもない禁断の扉を開いてしまったかもしれない! 黒髪ロングの巨乳妹彼女なんて、男受けステータスが限界突破してるぜ!!
「これ、本当にやるの……? 恥ずかしすぎて、死んじゃいそうだよぉ……」
「大丈夫大丈夫! めちゃくちゃ可愛い! 萌える!! 世界一可愛い妹だ!!!」
「う、にゃぅ……っあぅぅ……」
こうして俺は、最高の
さて、これはこれは……明日は最高の一日になりそうだぜ!!!!