朝焼けの空、紫の光に染まる雲。
気温が急に下がり始めた今日この頃、肌寒い空気を吸いながら、街の入口にある
私はそこに近付いて声を掛けた。
「お久しぶりです、リアレさん。もう行ってしまうんですね」
「え、テイラー君、どうしてここに??」
リアレ・エルメス、新進気鋭の若手幹部。
その彼が、今再びこの街から旅立とうとしていた。
「僕の出立は、アデク先輩にしか言っていないはずなんだけど……」
「アデク教官が手が離せないとのことなので、私がお見送りに来ました。
少しだけ、お話しいいですか?」
私がリアレさんに詰め寄ると、鞍を付け終わった彼は馬を少しなで、私と対面する。
少し怪訝な顔をしているが、私との対話に応じてくれるらしい。
「セルマにも出立を伝えずに来ちゃったんですか?」
「え? あーうん……手紙はお互い送れるしいいかと思って。不味かったかな?」
不味いだろう、彼のこう言うところが今回の一件を招いたのだと私は思っている。
「まぁいいや、なんか僕にあったかな?」
「お礼を言わなければ、と思いまして。
あの、ここにいる間、稽古を付けてくれてありがとうございました」
「あぁ、そのことならいいよ。
僕も先輩みたいに教える立場に立ててちょっと楽しかったし、君の成長も手に取るように分かって、とても満足だ」
リアレさんは、白い歯を見せ笑って見せた。
「それと、この間の時も、私たちを護ってくれてありがとうございました」
「あぁ、こないだの時ねぇ……」
その話を聞くと、リアレさんは少し苦い顔をする。
「え、なんか聞いちゃいけないことでしたか?」
「いやぁ……前回のあれは、君たちの上司としては失敗だったかな、ってね。
君と【百万戦姫】の助けがなければセルマは殺されていたかも知れない、君とセルマをほったらかしにしたのも僕の責任だ。
なにより、1人じゃあの時勝てなかったと言うのも、僕には力不足を感じさせるきっかけだったよ……」
リアレさんの拳が固められ、震えているのを私は見逃さなかった。
「アデク先輩には、まだまだ未熟だと言われたよ。
つまりあの人は、僕を試していたけど、期待には応えられなかったんだなって」
「────だから、もう行ってしまうんですか? セルマにも声を掛けず?」
彼だって、セルマに声をかけずに行くのは、まずいことだと分かっているはずだ。
それなのに、急いでこの街を出て行く理由は、他に考えられない。
「君は、『人望幹部』って知ってるかい?」
「────聞いたことはあります」
「人望幹部」とは、幹部の立場にいるにも関わらず、個人の戦闘力は低く、いわば人望で幹部まで上がった人のことを指す。
大抵は戦力にならない上司のことを皮肉る為に使われる言葉で、あまりいい意味で捉えられることは少ない。
「僕はね、その『人望幹部』だと思うんだ」
「そんなこと────」
「そんなことあるよ、もし僕にアデク先輩やリーエル先輩みたいな圧倒的な力があれば、と思わなかった日はないよ。
そのために『好きな人』や『大切な故郷』とも別れて、自身を鍛えるためにこの街を出たけど、本当は君の言うとおり、劣等感から逃げたいただけなのかも知れないね」
自分が幹部に選ばれたのは、いわば「功績によって」だとリアレさんは言う。
その「功績」を積み重ねられるというのは、私からすればとても凄いことなのだが────
「でも……でも、【百万戦姫】のロイドは、少なくとも貴方のことをライバルとして見ていました。
アデク教官も、実力を信頼していたから、私たちを任せたんだと思います。
少なくともリアレさんは、セルマの憧れの人で、私の大切な師匠です」
その言葉に、リアレさんは少し安心したような、悲しいような顔をする。
「ありがとう、ここを出る前、最後君と話せて良かったよ」
リアレさんはそう言い残すと、また馬の方に向かった。
「じゃあまたね、何かあったら訪ねておいで。
力及ぶか分からないけど、修行の相手ぐらいにはなってあげられると思うから」
リアレさんはそう言うと、再び馬にまたがろうとする。
「待ってください、リアレさん。最後に────」
「なに?」
私の呼びかけに、彼が振り向く。
ダメだ、このまま帰らせてたまるか。
「リアレさんが逃げてるのは、多分劣等感じゃないですよね」
「………………」
「最後に、セルマと話していきませんか?」
その言葉に、リアレさんはあからさまに嫌そうな顔をする。
それくらい察せよ、と。
それも、私は無責任なことだと思う。
「リアレさん、何もせずに帰ろうとしていますけど、この間どうして私とセルマが衝突していたのか、何となく分かっていたんじゃないですか?」
「それは……」
この間の闘いの時、途中で彼は私たちの間に何かあったと気付いていた。
そんな気配に敏感なリアレさんが、今までの彼女の態度から、セルマからの思いに気付いていないはずがない。
「それなのにリアレさん、貴方が彼女から
「…………」
彼はこの街に来てから、ずっとセルマから逃げ続けていた。
もちろんリアレさんが幹部として忙しかったのもあるだろうが、この街に長くいたはずなのに、彼の方からセルマに接触を持ったことはほとんどない。
きっと、彼が急いでこの街を出ていかなければいけない理由もそこにある。
「セルマのことなんて、どうでもいいんですか?」
「それは違うっ!!」
珍しく、リアレさんが大声を張り上げる。
普段優しい彼が怒るとかなりの圧だけれど、それでも私は引かなかった。
「違うんですね?」
「え? あぁ、すまない。つい、叫んで……」
「いえ」
リアレさんも少し落ち着いたようで、今度は静かに続けた。
「こ、恐いんだ、もし僕が彼女に僕の思いを伝えれば、彼女は僕の帰りをいつまでも待ち続けるだろう。
地方に出向いて闘っている僕は、次いつこの場所に帰れるかも、生きて帰れるかも分からない。
それってとっても怖いことだと思わないかい?」
「はい、怖いですね」
今度こそ、リアレさんの「本音」が聞けた気がした。
確かにそれは、張本人からしたらとても恐ろしいことだろう。
どの軍人にも帰りを待つ人がいて、帰りを迎える人がいる。
だからといって、それが当然だということには絶対にならない。
怖い物は────怖い。
「本当は、僕も自分の気持ちには気付いている。
もう僕の帰る場所は、彼女の元なんだって」
「リアレさん、それは────」
「分かってる、僕のエゴだって。僕が彼女に思いを伝えたって、結果は変わらないだろう。
僕が死んでも、彼女の気持ちは変わらない、そう思っている」
そうですか────
それでも、リアレさんは八方塞がりで、自分の中にジレンマを抱え続けるしかないのですか。
「でも、これはきっと解消できる問題だよね」
「そうですね」
リアレさんは、きっとこのジレンマを握りつぶす、たった一つの逃げ道を、知っている。
それはこの人にとってとっても簡単で、とっても単純で、でも何より難しいことなんだろう。
「それ、セルマに言いましたか?」
「まさか……だから辛いんだ」
「伝えましょうよ、言わなきゃ分かんないことって、沢山ありますよ」
その言葉に、リアレさんは自分を嘲笑するかのように笑う。
「そうだね……でも、もう彼女に伝えるチャンスなんてないよ。
僕はここをもうじき出立する、そして次に来たときには、その決心はまた揺らいでいるだろう。
ダメな男は、ダメな男のままなんだよ」
ダメだ、このまま彼と話していても埒があかない。
リアレさんは先生や上司、軍人としては優秀だけど、恋する相手としては頼りなさ過ぎるな────
「そんなんじゃ、うちのセルマは渡せませんよ?」
「はは、手厳しいね」
「あ、そろそろかな?」
時計を見ると、ちょうど頃合いだった。
「じゃあリアレさん、ありがとうございました。
もうすぐ来ると思うんで、後は頑張ってください」
「え? え!?」
「あ、きたきた」
混乱するリアレさんを置いて、私は近くにあった馬車の陰に身を隠す。
いまここで彼女に見つかるわけにはいかない。
「あれ!? り、リアレさん!? エリーちゃんに呼ばれてきたのにどうしてここに!?」
やってきたのは、私との約束通りやって来たセルマだった。
タイミングもバッチリ。
「え、あー、おはようセルマ……」
「おはようございますって、えぇ!? この荷物、もう街を出ちゃうんですか!?」
「う、うん……」
セルマを呼び出したのは、もちろん私だ。
リアレさんは黙って行ってしまうつもりだったようだが、このまま帰られては私とセルマは気まずいまま、それは非常に困る。
だからセルマを門の前に朝早く呼び出し、彼女との待ち合わせの時間になるまで、タイミングを見てリアレさんを呼び止めていたのだ。
さぁ、これだけ面倒くさいことをしたんだ。
あとはリアレさん、貴方に結果を出してもらわなければ────
「そっか、あの……もう行っちゃうんですね……
せめて声くらい掛けて欲しかったな、なんて……」
「セルマ……セルマ、話があるんだ!!」
「は、話?」
リアレさんは突然彼女が現れたことに少し驚いた様子だったが覚悟を決めたようだった。
「話って────」
「今まで、君を避けていて悪かった」
リアレさんは、自身の気持ちを飾らず格好付けず、全てを直球に伝えるつもりらしい。
「君には──君にはいっぱい迷惑をかけた。
君の気持ちに気付いてたのに──君が僕を好きだって気付いてたのに、今まで僕は君と真正面から話すのを避けていた!!」
「ええぇぇぇぇ!? 気付いてたんですか!? ええぇぇ!! そんなにバレバレでしたか!?」
その言葉にリアレさんは自信満々に答える。
「気付いてた!! バレバレだった!!」
「うそぉ! は、恥ずかしい…………」
両手で顔を覆うセルマ。その顔はもう、火が出そうな程に赤かった。
バーニングセルマ。
「な、何で言ってくれなかったんですか……それに避けていたって……
自分何年も年々もリアレさんのこと────」
「恥ずかしくなんかないっ! むしろ恥じるべきは僕の方だ!!」
リアレさんはセルマの手を顔から強引に引き剝がし、顔をさらに近づけた。
「りりり、リアレさん!?!?!?」
憧れの人に強引に迫られて、セルマはさらに顔を真っ赤にしてオロオロする。
もうあのまま鼻血吹いて気絶してしまうんじゃないだろうか。
「恥ずかしいのは僕の方だ! 君の気持ちに気付きながら、ずっと君から逃げ続けてきた僕の方が恥ずかしい!
僕は怖かったんだ! もし僕が君とこれ以上の関係になってしまったら、きっと僕が死んでしまったとき君は何もかも失ってしまう、それがたまらなく怖かった!!」
一気に自分の気持ちをまくし立てる。
唖然とするセルマを尻目に、さらにリアレさんの心の叫びは止まらない。
「僕は君が好きだ──でも僕が死んでも、ずっと一人でいる君を考えると耐えられなかった、だから逃げ続けていた!
だから恥ずかしいのは僕だ、ここで君にどんなに謝っても、それは足りないだろう」
長年の憧れの人からの思いの丈、その全てをぶつられたセルマは、今どのような気持ちなのだろう。
少なくとも絶望しているようには見えないが。
「それでも、僕はそれでも────決心した」
リアレさんは構わず続ける。
今の彼に、セルマの表情まで見る余裕はないだろう。
「いつか、いつか君に降りかかる理不尽も不条理も全て破壊できる男になって
君を護り続けられるような男になって帰ってくるから!!
そうしたら、僕と一緒になって欲しい!!
だから、それまで、君には迷惑をかけるけど、どうか僕のことを待っていてほしい。
絶対に一人にしない、僕は、君が好きだから……!!」
爽やかな風が吹いたような、そんな清涼感が二人の間を駆け抜けた。
朝の光が眩しく辺りを照らし、そこにいる二人だけの絆を確かなものにしてゆく。
そう、彼は勇気を出した。だから後は、セルマが彼に答えるだけだ────
「嫌です」
「え?」
その答えは、リアレさんにとって全く予期していない回答だったようだ。
相手は自分が好きで、自分も相手が好きで、だから自分の告白はうまく行くはずだろう、それは甘い。
「えええええ!? そそそそ、それはどどどどどど、どうして!? そ、それはどうしてっ!?」
リアレさんは自分の告白の失敗に、セルマとは正反対の真っ青になりながらたじろぐ。
汗は滝のようにあふれ出て、目はぎょろぎょろと泳ぎ初め、なんならさっきまでのセルマといいコンビだ。
普段は優しく穏やかな彼だけに、少なくとも彼を知る人なら、あんな姿は誰も想像することが出来ないだろう。
「リアレさん、どうして自分が軍に入ったか分かりますか!?」
「え、えっと、えー、僕のせい、だろ? 僕に憧れて────」
「そうです! 最初に目差そうと思った理由はそうです!
でも志望動機はそれだけじゃないです!!」
そう、彼女がリアレさんと同じ道を選びたかったのは、単なる憧れではない。
それをリアレさんが今まで分かっていなかったのが、彼女がリアレさんを否定したそもそもの原因だ。
「せ、セルマぁ!?」
リアレさんが何も分かっていなかったことを分かったセルマ。
さっきとは逆に、彼女がリアレさんの肩を掴む。
「自分が──貴方と同じ道に進みたいと思った理由は!!
自分に降りかかる火の粉も!!
リアレさんに降りかかる厄災も!!
全て私が請け負えるようになりたくて!!
それでこの道を選んだんです!
憧れもありますけど!!
成長してそれだけじゃなくなった!
ライバルになりたかった!!
対等になりたかった!!
いつか背中を合わせて闘いたかった!!」
服を掴んで、前後に揺さぶる。
リアレさんは体幹がとてもしっかりしているはずなのに、彼女の必死さに押されてされるがままだ。
「リアレさんに護られ続けるのが自分は嫌だから!!
だから貴方と同じ道に進んだんです!!
リアレさんなんか待ってあげません!
すぐに追いついて!!
自分もリアレさんも隊のみんなもこの国も!!
守りたい物を何もかも守れるようになるんです!
だから────!!」
だから、と。
だから、セルマは続ける。
「だからリアレさんも、私だけじゃなく、この国を守れる人になって帰ってきてほしいわ」
優しく、力強く、明るく、朗らかに。
その一言が、セルマの全てを現していた。
「セルマ……」
そして彼女は腕を静かに彼に回し、そして抱きしめる。
「そうすれば2人は最強でしょう?
お互いどこにもいなくなったりしないわ、ね?」
そっとほほえむセルマ────それはよく笑う彼女の、その中でもとびっきりの笑顔だった。
「ははっ────ははっ、はははっ、ははははははは!!」
リアレさんはしばらく呆気にとられていたが、やがて息を吹き返したように笑い始めた。
「はははははっ! はははははははっ!!」
セルマは、今までの思いの丈をぶつけられて満足だっただろう。
しかしどうやら、長年のしこりが取れたのは、お互い様のようだ。
「ははっ、参ったな、僕の目標、伸びちゃった」
※ ※ ※ ※ ※
若い2人は思いの丈をぶつけ合い、それぞれの本音で語り合った。
リアレさんが街を出て、セルマは家へ帰っていった。
2人の未来がどうか幸あるものであるように、そして二度と私にとばっちりが来ないように願うばかりである。
「おい、何でお前さんまでついてきたんだよ」
「アタシだって見たかったんだよ!!」
私が帰ろうとすると、朝早くからバカみたいに喧嘩している人がいた。
アデク教官とクレアだ。
「あのー、何してるんですか?」
「おう、おはようエリアル! いやぁ、さっきのあれは見事だったな!!」
意気揚々と挨拶するクレア、いやそうじゃなくて。
「だから何で2人はいるんですか?」
「そりゃお前さん、オレが頼んだ仕事をちゃんとやり遂げてるか、上司として見に来たんだろう」
確かに、私にリアレさんを見送るように────だけではなく、時間を見計らいセルマとリアレさんが二人になれるように調整しろと言ったのはアデク教官だ。
最初は無理難題を押しつけた教官に腹を立てていたが、まぁ何とかなったのでそのことに関しては文句は言うまい。
「まぁ、先輩という立場からそういう計らいをしづらいのは分かりますよ。
でも、ずっと後の方で見てたんですか?」
「そうだ」
わざわざ二人に見つかるかもしれないのに見に来たのか。
ホントは私を信用してないわけじゃなく、ただの野次馬根性だろうに、別件で手が離せないどころか、滅茶苦茶暇じゃないか。
「で、この場で何にも関係ないはずのクレアは?」
「場を盛り上げようと思ってついてきた」
いや、そう言うのは本当にデリケートなので止めてほしい。
あの場面に第三者の賑やかしは絶対にいらない。
「いや、お前さんもただの野次馬だろう。
横で嬉しそうに見てるたの知ってるんだからな、オレは」
「そ、そうでもしないとアタシだけ仲間外れみたいだろ!!
隊の全員が知っててアタシだけ知らないなんて蚊帳の外みたいじゃないか!!」
「お前さんはホントに蚊帳の外だったろ、勝手についてきやがって。
人の恋路を邪魔すると馬に蹴られるぞ」
「う、馬に蹴られる……」
露骨に嫌な顔をするクレア。
そういえば昔馬に蹴られたのがトラウマになったとか言ってたな。
「ていうかあのー、そろそろセルマに見つかると死ぬほどまずいんで静かにしてくれませんか?」
「あ、悪い悪い」
2人していい子に大人しくなる。これじゃどちらが教官か分からない。
「もう2人とも満足しました? お家帰りますよ?」
「「はーい」」
どうやら教官は私だったらしい。
「ところで、なぁエリアルエリアル……」
ちょいちょい、とクレアが私の袖を突っつく。
「何ですか?」
「あのリアレさんの告白、どう思った?」
「ヘタクソ」
それは私が素直に思った感想だった。
私は自分の気持ちを伝えろと言ったが、あくまで体よく耳障りよく、だ。
結局成功したからよかったものの、自分の気持ちを率直に伝えすぎて、あれじゃあ自分のエゴにセルマを巻き込んでいるような物だ。
自分の目標が叶うまで誰とも付き合わず待っていて欲しいなんて、調子がよすぎる。
「だよなぁ、アタシもそう思った」
「え、あれダメなのか?」
私の意見アデク教官は納得できないようだった。
「ダメです、あれは悪い見本です」
「マジか、感動的な場面だと思ったが……」
多分アデク教官のこういうところが、店長とうまく行かない原因なんだと思う。
本当に鈍感で無神経な人だ。
「ま、まぁ本人達がいいならよかったじゃんか」
「いやぁ、まぁそれはクレアの言う通りなんですけど……」
実際それで解決してしまったので、巻き込まれた私の立場がなくなってしまった。
なんだか深く考えようとすると、今回の件全体も合わせて、私はなんだったんだ、と思えてくる。
どっと疲れてきた。まぁ、とりあえずこれで、やるべき事は終わったのだ。
今日この後の予定はもうない、家に帰ってシャワーを浴びて、二度寝しよう。
暖かい布団が、私を待っている。
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