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第167話 計画

これは斜陽街でない、

どこかの都市の話。


「667、入ります」

建物の扉の前で、白い制服の男は宣言した。


「667、許可します」

電子音声がそう言うと、扉が開いた。

667は扉から、会議室を目指した。

会議室には、何人かの白い制服の者たちが集まっていた。

667はいつもの席に座った。


会議が始まった。

「『D69』にて、監視カメラが、また壊された。例の前科持ちのほかにも、危険分子がいると思っておかしくない」

「早急に制圧し、秩序を持たせないといけない」

「放置すると、危険すぎる街だ」

「戦士の派遣はどうする?」

「今の計画の段階では、ゲートをこじ開けての生体の戦士、および、電脳ゲートを開いての電脳戦士を計画している」

「ゲートはどこに?」

「本部のゲートルームに新たにゲートを作る。行き先は『D69』。ただし、位置まではまだ決めていない」

「大通りに設置。3つほどがいいだろう」

「しかしながら、大通りでは、『D69』の住人が、この都市にやってきて、秩序を乱す可能性もある」

「致し方ない。路地に」

「場所を決める。マップを」


会議室に大きなマップが立体で映される。

どの白い制服の者からも、ちゃんと見える仕組みらしい。


「ひどく入り組んでいるな」

「私の案としては、住民も行かないであろう、行き止まりをゲートにすることを提案する」


会議室のマップに、何箇所か、行き止まりに点が打たれる。


それを白い制服の者たちは認めると、


「異議なし」

「異議なし」


と、口々に言った。


「戦士に『D69』のマップを渡しておこう」

「生体・電脳、両方に渡しておき、なおかつ、秩序を持って動くように」

「無秩序に秩序を」

「この都市のように、成功した都市になるよう」

「計画は完璧でなければいけない」

「しかし、近いうちに、制圧をかける」

「異議はない」


そうしてその日の会議は終わった。

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