またエルダニアの近くのエクシス森林を探索していたところ、珍しいものを見つけた。
「バタフライピーか、ふむ」
鑑定結果にはそうあった。
草というか、花ビラを採って集める。
なんなのかは実は知っている。
いそいそと収穫して持って帰った。
「なになに、またエドちゃん何かするの?」
「エド君、いけない顔してるよ?」
「実はだね、諸君。バタフライピーというものを見つけてきたんだ」
「「へー」」
なんなのか分からないという顔を二人ともする。
「なにみゃう?」
みゃうみゃうことシエルもちょっと遅れて、やはり不思議そうな顔をしていた。
「これ、ハーブティーなんだけど」
「変な臭いなのは、私はちょっとだよぉ、エドぉ」
「わわっ、ハーブティー」
ミーニャがちょっと渋い顔を作った。
一部のハーブティーはミーニャにはお気に召さないらしい。大人向けの匂いがするんだよね。
「これはそう言うのじゃないから大丈夫」
「へぇ」
さっそくグラスを準備してきて、お茶を入れる。
紫色のハーブティーが出来た。
「これ紫色だろ?」
「うん!」
「そうね」
「みゃうん」
みんな肯定してくれる。
「ここにレモンを入れると……」
「わわわっ、すごい、エド!」
「さすがエド君、これ面白いですね」
「みゃうみゃう、なんでにゃああ」
色がピンク色に変色していったのだ。
日本でも、紫キャベツとかで色が変わるのは知っていると思う。
リトマス試験紙とかBTB溶液とかと原理は同じ……らしい。
「すごい、すごい!」
すごいばっかり言い続けるミーニャに苦笑しつつ、みんなに配る。
「どれどれ」
ゴクリ。
砂糖をお湯に溶かしたシロップをこれに注いでから飲んだ。
レモンのさっぱりとした味がするハーブティーの味がする。
甘味と酸味の調和が素晴らしい。
「美味しいよ! エドちゃん」
「私はかなり好きですよ、さすがです」
「面白いみゃう」
こういうのを領主館ホテルで出しても面白いかもしれない。
さて、もうすぐエレノア様もきてトライエに行かないと。
まだまだ、知らないことが沢山ある。
冒険は続くのだ。
別に敵を倒して歩くだけが冒険じゃないのだ。
学校生活だってそれなりに楽しいだろう。
続く!