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第23話 引きこもり時代のお話

こんばんは。

少し時間がありますので、統合失調症エッセイを書きに来ました。

話がまとまるかはわかりませんが、

書けるだけ書こうと思います。


いつの間にか2月になりまして、執筆中は節分になります。

恵方巻がマーケットの策略と言われますが、

いつも食事を作っている立場ですと、

恵方巻で食事がすむのは楽です。

手抜きをしてもそういう行事で済ませられるのは楽です。

手の込んだ食事をいつも求められている訳ではないのですが、

むしろ手抜きでもいいよと言われているくらいですが、

堂々と手抜きしてもいいっていうのは、ありがたいですね。

毎日献立考えるのはめんどくさいので、

たまにこんな堂々手抜きの日があると嬉しい方です。

共感されないかもしれませんが、私はこう思うよということで。


さて、今回の統合失調症エッセイは、

引きこもり時代のお話を書こうと思います。


私は幼い頃から変わり者でした。

いじめられた経験もあった気がしますが、

そのあたりは、かなりつらい記憶の所為か、

今では思い出しにくくなっています。

ただ、学生時代、それこそ小学生中学生高校生、

いじめがあり、死にたいと思ったこともたくさんあったはずです。

思い出せないので、はずということにしておきます。

当時の音楽を聞いたりしますと、

記憶の蓋が開きそうになって、

無意識で蓋を押さえつけているような気がします。

学生時代に何があったのかは思い出しにくくありますが、

変わり者とされていたこと、つらいことがあったこと、

具体的なことは思い出せませんが、いじめられていたこと、

そんなことがあったように思います。


高校から、私は短大に進学しました。

その頃、就職氷河期真っただ中で、

就職というものは絶望的だと言われていました。

短大は2年間です。

その1年目で、私は将来が真っ暗になった気がして、

短大をあとにすることにしました。

引きこもり生活はそこから始まりました。


とりあえず引きこもりをはじめて、

まずは親が心配します。

いわゆる子供を心配する、一般的な親です。

子供が何しようが関しない親でなかったのはありがたいです。

私は、多分目に見えて元気がなくなっていたのだと思います。

いわゆる鬱病を疑われて、私と親は心療内科に行きました。

いろいろな質問をされました。

その頃の私は、幻聴がありました。

台所の換気扇の音が、人間の声に聞こえるとか、

かすかに聞こえる家族の声が、私のことを悪く言っているように聞こえるとか、

とにかく耳に届く音という音が、

すべて私のことを悪く言っているように感じられました。

そんな状態ですから、世界中が敵であると感じてしまいます。

前に述べたように、いじめという経験もありました。

就職氷河期の時代で、就職なんてできないとされて、

私は何の役にも立たない、死ねばいい存在だとも思いました。

私はすべての存在から憎まれている、死ねばいいと思われている。

そんなことを話したように思います。

そしてついた病名が、統合失調症でした。

月に一度の通院で診察と薬をもらいつつ、

引きこもりの日々が続きました。


薬はいろいろと変わりました。

あとで知ったのですが、統合失調症と一口に言いましても、

効果のある薬はいろいろ違うそうです。

細かいことはわからないのですが、

私の脳と、例えば読者のあなたの脳は、

ひとつの脳ではないということはわかると思います。

全然別々の脳であることは理解していただけると思います。

統合失調症とされた患者さんの脳も、

それぞれ別々の脳になります。

効くお薬もいろいろと違ってきます。

それを判断するために、しばらくお薬を投与しては、

診察で認知の歪みや心の具合、体調の具合などを聞き、

こちらのお薬がいいかもしれない、あるいは、お薬を複数併用しようなど、

いろいろなお薬を渡り歩きました。

当時は統合失調症の症状がひどかったので、

私はこのまま何もできないんだと思うばかりでした。

どんな薬も効かなくて、普通になれないんだと思うばかりでした。

診察に行く日以外は、家にこもっていました。

昼夜逆転の生活が続きました。


当時、いわゆるメタバースのゲームがありまして、

メタバースという言葉が出る前だからだいぶ古いのですが、

セカンドライフというゲームがありました。

そのセカンドライフというゲームは、

なんと言ったらいいかな。

四角くないマインクラフト。

クエストのないファイナルファンタジーオンライン。

うーん。ちゃんと表現ができないです。

とにかく、3Dのアバターが、いろいろな世界を歩き回れるメタバースものです。

チャットも可能ですし、ゲーム内通貨でいろいろなものも買えます。

土地なんかも持てることができたり、

その土地でゲーム内で作ったものを売ることもできます。

引きこもり当時、夜中になるとセカンドライフというゲームの、

クーロンという地域にいろいろな人が集まって、

クーロンズゲートをイメージしたその街の住人をロールプレイしていました。

そのクーロンという街にいる間は、

夜中ですので余計な音の刺激もありませんでしたし、

私を否定するような幻聴もありませんでした。

チャットの文字は皆さん優しくて、

メタバースで救われた節もありました。


思えば、別の世界に行きたかったのかな。

とにかく統合失調症の症状で、すべてが私を否定していると感じていましたので、

私を否定しない世界に行きたかったのだと思います。

声に出した言葉は、顔色を見ながら裏を感じようとしてしまいますが、

チャットの言葉は顔色などありません。

出てくるのは文字列です。

幻聴の余地などありません。

メタバースのチャットの数々に救われたというのもありましたし、

また、メタバースに入り浸る前から、

当時の彼氏に言われて、小説を書くことをしていました。

感想は結局何ももらえませんでしたが、

小説を書くこと、チャットとして文字列が流れること、

それらの言葉に、癒しの力を感じたり、また、元気にさせたりする力がある、

そんなことを感じていたのかもしれません。


言葉の世界は統合失調症でも生きられる。

小説を書き連ねることで私が生きていることを表現できる。

執筆することで私は行きたい世界に行ける。

あの頃私が行きたかった世界は、余計な雑音が聞こえない言葉の世界。

引きこもりの頃、私は言葉に救われていたのだと思います。


引きこもり時代、

将来に対する不安は当然付きまといましたが、

統合失調症がすぐに治るわけでもなく、

病状のアップダウンを繰り返し、

やがて落ち着いたころ、私は結婚して今に至ります。

言葉はいつも私に力をくれました。

今でも執筆を続けるのは、

やはり執筆することで癒されているのだと思うのです。

執筆は、生きることなのかもしれません。


今回は引きこもり時代のお話をしました。

また、気が向きましたら統合失調症エッセイを書きたいと思います。

このポンコツの脳の持ち主の書くエッセイを、

読者のあなたも、気が向きましたら読みに来てください。


ではまたいつか。

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