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統合失調症患者は執筆に癒しを求める
七海トモマル
文芸・その他雑文・エッセイ
2024年08月01日
公開日
33,429文字
連載中
統合失調症を患って20何年か。
一度派手に壊れた脳と付き合っていく、そんな日々において、
執筆が癒しであることを書いていきます。
心を患う、脳を患うというのは、
一度壊れたら元に戻りません。
それでも新しい生き方を求めて、
今日も執筆に癒しを求めます。

第1話 ざっくりと言って脳が壊れています

はじめまして。

七海トモマルと言う売れない作家です。

書籍化もしていませんし、

いわゆる、書いているけれど認められていない作家もどきです。


かれこれ20年以上前、

私は統合失調症と診断されました。

それから薬を変えたり、通院先を変えたりして、

最近なんとなく落ち着いてきたところです。

ただ、身体の不調は統合失調症の状態を悪化させるので、

身体のどこかが悪いと、落ち込んだり、イライラしたり、

誰にも相談できずに悩みがドツボにハマります。


例えば、不調が重なったりすると、

真面目に考える事柄があります。

それは、私が死ねば世界のみんなが喜んでくれるはず、

みんなを本当に喜ばせるには、私が死ぬしかない、と言う事柄です。

これを一人でぐるぐる考えています。

誰にも話さないし、これが真実だと思い込んでいます。

この事柄を考え始めたら、

どこかに不調があるサインだと、最近わかるようになりました。

本当に、不調のサインだと至ったのはごく最近です。

それまでずっと悩んでいました。


これをお読みの皆様におかれましては、

何考えてるんだこいつと思われると思います。

これが、ざっくり言って脳が壊れているということです。

わかりやすい言葉ですと、ポンコツです。

統合失調症は、ドーパミンの過剰分泌がどうこうあるらしいとか。

ドーパミンが出過ぎると、幻覚や幻聴を見たり聞いたり、

みんなが自分の悪口を言っているとか、

監視されてるとか思うとかどうとか。

興味持ったら各自調べてください。

症状も人それぞれなので、この症状があったからということはないと思います。

ただ、考え方が何かおかしいぞというサインをキャッチすることが出来ましたら、

気軽に心療内科にかかるのをお勧めします。

この時代は心が病んでもおかしくない時代です。

脳が壊れてしまう前に、

おかしいなと思った時点でお医者様にかかってください。

カウンセリングもいいと思います。

プロのカウンセラーがお勧めです。

話を聞いてもらえることで、

考えがおかしな方向に行っていたことに気が付けば、

脳が壊れる前に修正が利きます。

ポンコツの脳と折り合いつけて生きるよりも、

認知の歪みを修正していって、気持ちよく生きる方がいいです。


さて、統合失調症になった頃。

若かった私は執筆を始めました。

どんな物語も、私がいなければ完結できない。

物語の世界を完結に導くのが生きていく意味であると。

当時の私の認知は歪んでいました。

前に述べたように、死ねばみんなが喜ぶと考えていました。

町に出ればみんながじろじろ異物のように見ていると感じていました。

そんな中でも、

部屋にこもって執筆すれば、

少なくとも物語を完結に導くその間は、

物語から私が必要とされていると思いました。

私が執筆する物語に、私が生かされていました。

生きて、続きを書いてと、

物語に求められていると感じていました。

この感覚も、統合失調症の感覚かもしれません。

けれど、物語を書かなかったら、

私は認知の歪みのままに、

皆の喜びのために死んでいたかもしれません。


よその小説投稿サイトにいくつか物語を投稿しました。

閲覧数は芳しくありませんが、

それでも誰かが見てくれた。

まずはそれが嬉しいです。

生きた証を誰かが読んでくれた。

私が生きたということを認められている気分になりました。

今は、pixivと小説家になろう、カクヨムとここに小説を投稿しています。

ここにもそのうち完結した小説を持ってきます。

pixivには二次創作を中心においています。

基本は、癒しの小説です。

私のように心が病む前に、脳が壊れる前に、

癒しの小説を読んで、読み手が大切にされていると感じてほしい。

そんな思いで、癒しの小説を書いています。


あなたは大切な存在だと。

世界に一人しかいない唯一の存在であると。

誰も代わりはいない。

だからもっと自分を大切にしてと。

毎回毎回たくさんのメッセージを詰めます。

それは、私が言われたいことでもあると思います。

言葉として出力することにより、

私自身も癒しているのだと思います。


私の脳はポンコツです。

ほっとくとあらぬことを考えます。

読者の誰かへのメッセージとともに、

執筆で私は私を癒しています。

統合失調症は薬で押さえているにすぎません。

身体の不調が出ると途端に脳の病気の症状が出ます。

今後もそれと付き合っていくことになります。

たとえるならば、ヘロヘロに体力のないものがこれからの人生歩んでいくようなものです。

執筆は立ち上がって歩くための杖です。

これで前に進めます。

立ち上がれば、周りに支えてくれる存在がいることに気が付きます。

下を向くばかりでなく、前を見て、周りを見れば、

気が付かなかった光があります。

いつも見えるわけでなく、心身不調になると見えなくなってしまいます。

それでも、私自身を癒す、物語を頼りに、

見えにくい未来に向かって歩んでいきます。

全てが癒されるわけではありません。

継ぎはぎで何とか動いているポンコツの脳です。

私の物語は、

私を癒し、私を生かしてくれます。


長々と書きましたが、

私は執筆することで、物語に助けられてきました。

これからもここで物語を投稿していきます。

一度にたくさんは投稿できませんが、

コツコツ投稿していく予定です。

統合失調症の話も、そのうちまた書きます。

過去のことなんかも書けたらいいなと思います。

それではまた、次回があったらお会いしましょう。

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