とりあえず私達は街へと到着した。
今は国から見たら旅人の玄関口って感じの場所。
武力国家のブキッサと、他2つの関所へと続く場所だ。
名前は『フリオローシ』らしい。
まあ今は目的も無いし、酒場で休憩中だ。
っても私達は昼間から、酒を飲むような事をしない。
何か面白い話がないか、聞き耳を立ててるだけさね。
「お! おい! 関所が閉鎖したぞ!」
あらあら? 勢い良く誰が男性が入って来たね?
関所が閉鎖? どの関所かしら?
「カミッニで何かよくわからん神が現れたらしい!」
「んん? どういう事だ?」
「何か突然現れて、カミッニの王都に宣戦布告した神がいるらしい!」
「はぁ? そいつの名前は?」
「『ウラギラール』って名前の神だ!」
「いやなんだその名前」
「俺も聞きてぇよ!」
ふむふむ、どうやらカオスの思惑通り……あの馬鹿な神様が暴れたようだね。
おや? カオスが慌てて来た男性に話しかけにいったさね?
「なあ、カミッニは通れなとして、カイキューナはどうなんだ?」
「あ、ああ……そっちも今は通れないらしいが……まあブキッサとカイキューナは直ぐに通れる様になるんじゃないか? 多分な」
「まあどちらにしろしばらくは足止めかー」
ふむ、カオスが戻って来たね?
え? もっと何か聞き出すんじゃないのかい。
「どうやらアンタの読み通りになったね?」
「ああ、これからどうする?」
「えぇ……何かしたい事があったんじゃないの?」
「いやいや? 俺はあの神に力を与えただけだ、欲しいと言ったしな」
「目的も無いのに他人を巻き込むんじゃないよ」
「お前にだけは言われたくねぇぞ?」
「で、もう一度聞くけどさ、これからどうするのさ?」
ったく、わかってはいたけど面倒くさい事になったさね?
まあこれでカミッニが安易に転生や転移してくれて、帰させないムーブすれば私の出番。
ま、ここはカオスにのっておこう。
「しばらくはギルドの小間使いで日銭を稼ぐか」
「だね、移動するときにギルドの仕事があると、変な疑いがかけられないさね?」
「ああ、全くどこのどいつだろうな? はた迷惑な事しやがって」
「……はぁ、とりあえず今夜の宿を探すよ」
「へーい、とりあえずこの飯食べてからな」
「はいはい」
さて……カオスは多分気付いていると思うけど。
私達に殺意を向けているのが何人かいるね?
その程度で私達を暗殺できるとでも?
理由はわからないけど……付き合ってあげましょうか。
って、よく考えたら、これはカオスのお客様じゃないかね?
多分カミッニの国の人だろう?
ま、いいか。