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第七話 よしよし!お前を強くしてやろう!byカオス

 さてはて、カオスのイキリ散らしが始まるか。

 今の状況は石像の神様が、頭だけの状態で転がっているね。


「さ、神様、お前がどれだけヤバい状況か、説明してやるよ」

「……」


 あらあら? 神様は何か言いたげだけど。

 世間知らずの神様は、睨む今年から出来ないわね。

 この場合の世間知らずとは、私達の強さを感知できない事さね。

 さてさて? カオスは何を話すのかしら?


「あのな神様? おそらくだが、ここは色々な神様が居る国なんだろ?」

「カオス、何を考えている?」

「ああ簡単だ、この神様を王都に居る神位に強くする」

「んん? 強くしてどうする」

「この国の神より強くなってもらおうとな?」

「あらあら、どうして?」

「多分だが、国が崇めている神様が絶対に1位だろ?」

「そりゃ信仰心は1位だろうさね」

「そこで……崇めている神より、強い神が現れたらどうなるかな?」

「ふ~む」


 つまりカオスがやろうとしているのは、ライバルの神を作ろうとしている?

 どう事が進むかわからないけど、タダじゃすまないだろ。

 国が混乱するんじゃないか?


「ねえ、国が壊れるんじゃない?」

「ああ安心しろ、ここを治めてる神様はちゃんとした神様だ」

「ふむ、私にはわからないけど……とりあえず何がしたいさね?」

「ああ、力だけの厄介な神様を仕立て上げる」

「んん?」


 もうちょっと分かり易い例えが欲しいさね。


「どういう事さね? やって何が意味がある?」

「例えて言うなら大優良企業に、大型クソ新人重役が赴任してきたら、だな」

「ああ……そりゃ大変だ」

「そうそう、この国の神様達には申し訳ないけどさ、このあんよは上手の神様に、教えてもらいたくてね? 実力とか常識とかね」

「いや無理だろ、私達の実力の差もわからない奴さね?」

「まあまあ、目の前の神様にチャンスをやろうと思ってね」

「んん? チャンス?」

「回りくどい言い方になったか、一声で言おう」

「最初からそうしてくれ」


 まったく、最初からそうしてくれ。

 時々回りくどい……ああ、イキリ散らしの本質か。

 ふむ、私も気を付けなければならない。

 いや、出来る気がしないな。


「この神は強くなりたいんだよな?」

「まあ多分そうさね?」

「だったら俺が強くしてやろうって訳さ! 後の事は知らん」

「まあ話はわかったけど、アンタ神を強く出来たんだね、今更だけど」

「ふっ、俺はイキリ散らしをイキリ散らかす、そんな神の使者だぜ?」

「……つまりマッチポンプ?」

「ああ、その一声で良かったか」

「まあ、もう好きにしてくれ」


 何かさっきから、中身の無い会話をしているな。

 いや、これは喋れない神からしたら恐怖なのか?

 例えば、この状況で『りんご』ってワードを使ったとしよう。


 会話内容がりんごは美味い。

 だだそれだけなのに、こう隠語に聞こえたりするのかも?

 実際はどうかはわからない。

 たださっきイキリ散らしていた神からは、何も感じない。

 まあ意識はあるようだが。

 そんなのいいか、これからどうするんだ?


「で、これからどうするさね?」

「これから数時間後に、この神を元通りする」

「ふむ」

「パワーアップしたコイツは、イキリ散らかしてくれるだろう」

「ふむ?」

「俺達はその間に、さっさと他国に逃げる」

「いやいや、この国を混乱にさせるのかい」

「さあ? 俺は依頼……あ、依頼は倒せだったか、まあいいか! 俺に見つかったのが運の尽きだ」

「……まあ、しばらくお前に付き合うと言ったからな、好きにしなさい」


 んでまあその後は、神様に何か力を分け与えていたよ。

 数時間後には元気を取り戻すとか、何か行動があっちこっちに行ってる気がする。

 まあいいさね、とりあえず村に戻ろうか。

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