さてはて、私はつまらなくなった。
私の居た国はその大陸で英雄扱いされたさね。
まあ仕方ないか、前回の戦いは表向きやっているのは、救済だったからな。
国から見ればね、だから私とカオスは旅にでた。
ああ、旅の理由は他国偵察してきます。
それでいいさね、ま、抵抗しても私の魔法でほほいのほい。
この大陸での覇権は、今まで居た国になるだろう。
まあ、大陸統一みたいな? だから私は考えたのが他の大陸に行く事。
やはり一つの勢力を拡大させるのは、ダメだね。
イキリ散らしする国が少なくなる、この方法は駄目だ。
次はうまくやろう。
んでカオスは、物凄くストレスが溜まっているらしい。
まあこいつは、イキリ散らしをしている奴を、イキリ散らしたいからな。
今のコイツの状況を簡単に言うなら……
好きなジャンルの料理なのに、カテゴリーが違う?
プレゼントされた、携帯ゲーム機の色が違うから不機嫌。
まあそんなニュアンスさね。
はぁ……とりあえず、この大陸では手伝ってもらったんだ。
しばらくはカオスの、イキリ散らしをイキリ散らすを手伝うか。
巡り巡って、私好みの標的がくるだろうさね。
てな訳で私達は港町に居る、別の大陸に行くなら転移魔法でいけるんだが。
カオスがな? 何かよくわからない事を言ってるんだよ。
『セイント! 異世界転生ってのは船旅で、イキリ散らし野郎共に会うんだ!』
……お前、自分の世界で流行っている異世界転生系を読み過ぎだ。
それは創作物で……と言いたいが、現実は小説より奇さね。
そんな訳で港町を歩いている訳なんだが。
いや、何で裏路地っぽい所を選んでいるんだよ。
「なあカオス、何で裏路地歩いてるんだよ」
「そりゃお前、イキリ散らす人達に会えるかもしれないだろ?」
「お前、そこまでストレスが溜まっていたのか」
何つーか、偏食過ぎて飢餓になっているみたいな?
はぁ……落ち着い――
「きゃーーーーー!」
お? なんだなんだ? 絹を引き裂い――
「これはフラグだ! よし! 見に行こうかセイント!」
「いやいやいや、助けなさいよ」
「大丈夫! 俺のイキリ散らしセンサーが反応している!」
「なじゃそりゃ」
「あ! すまん! 魔法で姿と声を消してくれ!」
「ああ……はいはい」
子供みたいにはしゃいでいるな。
はぁ……私が助け出そうとすると、多分キレるな、コイツ。
まあ、成り行きを見届けるか。
で、説明は……する必要無いな。
奴隷っぽい女の子が、男達に囲まれている。
「げへへへへ! 奴隷の分際で俺達から逃げられると思ったか!?」
「ひゃっひゃっひゃっ!」
「だ、だれか!」
うわぁ……よくあるテンプレじゃないか、逃げ出したのか知らんけど。
創作物だと、この後奴隷制度に、どうのこうのいう奴出で来るんだよな。
だからここは異世界で、元居た世界の常識持ち込まないでくれよ。
「よし! さあこい転生者か転移者!」
コイツもコイツで……まあいいか、本当に危なく――
「待て! その子を離せ!」
ああ……本当に出た――
「異世界転生か転移者きたーーーーーー!」
「なあ、お前、異世界転生とか転移者嫌いじゃないのか?」
「え? イキリ散らしる奴が嫌いなだけだ」
「えぇ……奴隷制度で絶対イキリ散らすだろ」
「ああ……んん……今回は見逃してやろう」
「……お前そこまでストレスが」
いや、まあいいけどさ。
とりあえずこの茶番を見ておくか。
はぁ……ま、こういうのもいいだろうさね。