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第十四話 転生する奴らって、異世界の文化壊すの好きさね?

 さあさあ、皆様お手を拝借! これが黙ってはいられません!

 前回の戦いから数か月たちまして。

 私の居た国が少しずつ、悪の帝国への道と歩み始めました!

 ああ……元の国の名前はなんだったっけ?

 まあしばらくお世話になるから『自国』でいいか。

 んで……めんどくさいから、戦う国とは『敵国』でいいでしょ。


 毎回毎回戦う国は、違うかもしれないけれど。

 そんなのは私には関係ない。

 でまあ、それは置いといて……今回の敵国は面白いですよ。


 何やら私達を敵視している国が、正義を振りかざして、異世界転移をしたらしいんですよ。

 あらあらいけませんわ! これは私の対象内ではありませんか!

 で、面白いのですが! 今回は異世界から召喚された人物!


 私的には、大爆笑でしかたならりまねん!

 ふっふっふ、心の声でもテンションが上がって言葉遣いが!

 ああ! それよりも!


 今回の敵は『自分の世界の兵器を、自分を召喚した国で精製しはじめた』です!


 これは大爆笑ではございませんか?

 そうですね……この世界の文化レベルは……

 創作物でありそうな、文化レベルくらいでしょうか?


 そこに、刀やら銃やらを持ってきて、無双するんですよ?

 爆笑しませんか? 刀や銃をバカにはしていません。

 魔法がある世界で、何故それが直ぐに評価されるのかが、大爆笑なんですよ。


 にわか知識ですが……刀は確か、4人か5人切ったら、切れ味が悪くなる。

 銃は様々ななものがありますね、これは刀にも言えますが、扱う知識と技術が必要でしょう。 

 この世界にも剣やら槍等の武器はあります。

 魔法が付与された武器とかも聞きますね。

 火薬は……確か技術はあったような? 魔法が便利ですからね、精製する理由は花火を楽しむくらいですか?

 でもそれも魔法で十分なのですよ、魔法だったら近くでも安全な花火をできますし。


 ああ、銃なら魔法の弾丸とかもありでしょうが……んな面倒くさい事します?

 いや、ロマンはわかります、私も恥ずかしながらこっそりと、所持していますし。

 いやだって、異世界に来たならやりたい事のひとつさね!

 ……コホン。


 で、話を戻して、その敵国は私の居る国に、宣戦布告……に近い事をいってまして。


 相手側はおバカでしょ、準備終わってから、正義を振りかざ……ん? なるほど?

 そうか……正義を掲げる事で、人材とかを集めるとか?

 バカみたいな発想ですが、正義に酔いしれる方々は居ますし。

 さて、長々と言いましたが、一言で言いますと。


 ロマンで殺し合いが成り立つとでも? でしょうかね。


「おーい、セイントー帰ってこーい」

「……何さね、せっかくトリップしていたのに」


 カオス、人が楽しんでいる時に、正気にもどさないでほしいさね。

 城の自室で、カオスとお茶してるんだった。

 特に理由はない、やる事ねーんだもん。 


「で、今度の敵はどんな勢力なんだ?」

「そうね、今頃銃を一生懸命に作ってるんじゃない?」

「え? 魔法がある世界で?」

「ああ、後刀も作ってるわね」

「え? 鎧をガッチリと着込んでいるこの世界で? てか刀って名前じゃないけど刀はもあるだろ」

「ふふ、私達も創作物のテンプレートにのりましょうか?」

「は? どんなのだよ」

「なんだ! あの武器の切れ味は! あの飛び道具は見た事ないぞ! とか」


 ふっふっふ、異世界作品あるある。

 私も他の世界で、演技としてやってたなー

 ……なんかカオスが嫌な顔をしているな。


「えぇ……嫌だよ」

「あら、ノリが悪いねぇ」

「てかその敵国の主力はなんなんだ? 射撃が得意な国なのか?」

「魔法」

「……は?」

「いやだから魔法」

「えぇ……いや、なら魔法鍛えろよ」

「ふふ、じゃあ私からその異世界転移者に、賞賛の言葉を」


 私はティーカップを掲げた。

 さ、最高の言葉を送りましょう。


「異世界転移者さん、文明を壊してくれてありがとう」


 素晴らしい! また一つ名言ノートに加える言葉が!

 ……カオスが冷たい目で見てるな、何だよ、こっちは気持ちいいんだぞ。


「なあ、何でその国は、その転生者に従うんだ?」

「例えるなら……太古に滅んだ技術があったとしましょう」

「ふむ」

「滅んだ技術だから、研究が色々と興味がわく」

「そうだな、まあわかる」

「で、復元とか再現とかして、自分達の技術より下だったらどうする?」

「あーそれもっと短くできねーか?」

「あら? どうぞ?」

「RPGとかのラストダンジョンで、最強武器じゃなくて、初期装備拾ったもんだろ」

「ハズレって意味ではそうね」

「ま、敵さんには同情するぜ」

「私達はお茶でもすすって待ちましょう」


 そう、私達は何もしなくてもいい。

 何時も通り、魔法で薙ぎ払うだけだから。

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